2021年02月16日 13:00 〜 14:00 オンライン開催
「3.11から10年」 須田善明・女川町長

会見メモ

東日本大震災から10年を前に、宮城県女川町の須田善明町長がリモートで会見し、この間の復興の歩みや町の現状と課題について話した。女川町は東北電力女川原子力発電所の立地自治体でもある。須田町長は、女川2号機の再稼働に向けた地元同意に至った理由についても説明した。

司会 坪井ゆづる 日本記者クラブ企画委員(朝日新聞)


会見リポート

ようやく「普通の町」に戻れた

神谷 円香 (東京新聞社会部)

 東日本大震災発生時の人口は約1万人。女川町は震災で大きな被害を受けたが、小さな町である利点も生かし、中心部の高台移転や商業施設の再建が比較的早く進んだ。「行政に頼るな。若い人が町をつくれ」という地元商工会の声も良い流れをつくったという。これからの課題は人口減少や交通弱者の対策、教育。「どこでもある普遍的課題。10年たってようやく普通の町に戻れた」との言葉には重みがある。

 会見の質疑応答では、再稼働の地元同意をした東北電力女川原発に関する質問が相次いだ。「さまざまな意見は当然ある」としながら同意を決断した立地自治体の苦渋も吐露した。

 「復興五輪」とされる東京五輪だが、コロナ禍で被災地を訪ねるのは難しくなった。それでも「本来はスポーツの祭典。五輪中止のプロパガンダに使われるのは迷惑。本質を見て」とも話し、盛り上がるよう願っていた。


ゲスト / Guest

  • 須田善明 / Yoshiaki Suda

    宮城県女川町長 / mayor of Onagawa in Miyagi

研究テーマ:3.11から10年

研究会回数:7

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