2026年05月01日 15:00 〜 16:30 10階ホール
「高市現象と日本の政治」(6)ジョシュア・ウォーカー ジャパン・ソサエティー理事長

会見メモ

ジャパン・ソサエティーのジョシュア・ウォーカー理事長が、米国、米トランプ政権が高市政権をどう見ているかについて、トランプ政権における意思決定の解説を交えながら話した。2歳から18歳まで北海道で過ごし「道産子」を自称するウォーカーさんは、スピーチから質疑応答まですべて日本語で話した。

 

司会 杉田弘毅 日本記者クラブ企画委員(共同通信)

通訳 池田薫(サイマル・インターナショナル)


会見リポート

「戦略的転換点」に立つ日本

竹本 篤史 (共同通信社外信部)

 北海道で育ち、米国最大の日米交流団体ジャパン・ソサエティーを率いるウォーカー氏は「僕の日本とアメリカは変わった」と話し始め、日米同盟が大きな戦略的転換点にあると指摘した。

 イラン攻撃などを巡って米国離れが欧州を中心に広がり、米国内でもトランプ大統領の支持率は40%前後で低迷する。一方で日本初の女性総理大臣となった高市早苗首相の支持率は60%前後の高水準を保っている。ウォーカー氏は「民主主義陣営の中でリーダーが一番強いのは日本だ」と語る。

 トランプ氏は同盟関係を一顧だにしない高関税政策に加え、イラン攻撃に協力しない民主主義各国に不満をあらわにし、「西側の同盟はなくなった」(ウォーカー氏)とさえ言える状況だ。欧州では米国不在を想定した集団防衛体制を唱える動きも出ている。

 ウォーカー氏はこうした情勢を踏まえ、米国は内政面での混乱が収束する気配がないこと、日本は欧州勢やカナダとも関係が良好であることを挙げて、高市首相が「3カ月に1回でも訪米して」トランプ氏に日本の考え方をインプットし、日米同盟を主導的にマネージする必要があると唱えた。先進7カ国(G7)でも日本がリーダーシップを取りつつ、欧州が米国を見限って中国に接近した場合の対応も考えておくべきだと呼びかけた。

 台湾有事が起きる可能性については「米国が大統領選で最も内向きになる2028年に、中国が台湾を香港のようにするのではないか」と言及した。ここでも、危機に際して米国が十分に動かない場合を想定し、日本は「プランB」を練るべきだと述べた。

 トランプ氏は不満を欧州に向けている上、11月の中間選挙に向けて国内の重要州を回るなど内向きになるため、米国の対日圧力は当面、強まらないとウォーカー氏は分析。日本には戦略を練る時間的猶予があるとの見方を示した。


ゲスト / Guest

  • ジョシュア・ウォーカー / Joshua W. Walker

    ジャパン・ソサエティー理事長 / president, CEO, JapanSociety

研究テーマ:高市現象と日本の政治

研究会回数:6

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