会見リポート
2026年06月24日
13:30 〜 15:00
10階ホール
「アメリカ建国250年」(2) 藤崎一郎・元駐米大使
会見メモ
2008年から2012年まで駐米大使を務めた藤崎一郎・日米協会会長が、「トランプ大統領のアメリカと日本」の演題で、アメリカの現状や日本がとるべき対応などについて話した。
司会 伊藤宏 日本記者クラブ企画委員(朝日新聞)
会見リポート
アメリカは「変わる国」 日本はどうつきあうか
五十嵐 大介 (朝日新聞社編集委員)
トランプ政権2期目が発足してから約1年半。ベネズエラ大統領拘束やイラン戦争などで世界を翻弄し、建国250周年の記念としてホワイトハウスで総合格闘技イベントまで開いた。
ここまで物議を醸す大統領が、なぜ今も一定の支持を得ているのか。
藤崎一郎・元駐米大使は、米国の変化を表す「四つの数字」を示した。そこからは、外国生まれの米国人が増え、白人や製造業の雇用が減り、格差が広がった姿が見えてくる。
こうした変化を背景に、トランプ氏の不法移民対策などの政策が評価されている。トランプ氏支持はかつて製造業が衰退した「ラストベルト」が中心と言われたが、米国民の保守化は「ラストベルトだけではない」という。
今年1月のダボス会議では、カナダのカーニー首相が講演で「ミドルパワー(中堅)の国」の結集を訴え、注目を集めた。
藤崎氏は、カーニー氏の発言について「本当の脅威がないから言える」と手厳しい。ロシア、中国、北朝鮮という権威主義国家と近接する日本は、「アメリカとの関係を維持していく以外に方策はない」という。
「トランプ後」のアメリカはどこへ向かうのか。
藤崎氏は、「アメリカファースト」の姿勢は続く一方で、国際機関や同盟国との関係は変わる可能性があるとみる。
先行きの手がかりとして、藤崎氏はブッシュ政権以来の米国の政策の変遷を示した。湾岸戦争、イラク戦争、通商協定などをめぐり、政権ごとに政策がくるくる変わってきた状況がみてとれる。
「アメリカは『変わる国』なんだということは、頭に置いておかないといけない」「アメリカは常に自分が指揮者であろうとする。こういう国とどうつきあっていくか」。藤崎氏はそう締めくくった。
米イランの停戦合意後も不安定な情勢が続き、世界の「米国離れ」が報じられる。激動の時代にあるいまこそ、藤崎氏が指摘する長期的な視点が重みを持つ。
ゲスト / Guest
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藤崎一郎 / Ichiro FUJISAKI
元駐米大使 / former ambassador to USA
研究テーマ:アメリカ建国250年
研究会回数:2
