2026年08月04日 14:00 〜 15:30 10階ホール
喜㔟陽一 JR東日本代表取締役社長 会見

会見メモ

JR東日本は、昨年7月に新たなグループ経営ビジョン「勇翔2034」を公表し、鉄道を中心とするモビリティ事業と、不動産・流通などの生活ソリューション事業を両輪とした成長戦略を掲げた。

喜㔟陽一社長が「JR東日本グループ『新しい時代』への挑戦」と題し、安全への取り組み、「勇翔2034」で掲げた計画の概要、これらを実現する上での「主役」となる社員の新たな働き方、組織体制について話した。

 

司会 大久保直和 日本記者クラブ理事(テレビ東京)


会見リポート

「運輸」「生活」 成長へ2軸

細澤 礼輝 (朝日新聞社社会部)

 国鉄分割民営化から来年で40年。喜㔟氏はJR採用世代として初めてJR東日本の社長に就いた。この間、輸送量が3割増えた一方で、必要な人員数は5割減り、鉄道事故も7割減少。こうした「生産性向上」と「安全性向上」こそが、国鉄改革からの歩みだという。

 まずは「安全は経営のトッププライオリティ」を掲げる。「究極の安全」を追求するとして、耐震補強やホームドアなどの安全対策にJR発足以来計5兆円を投入。さらに、新たに「安全」を「安心」のレベルに引き上げるとして、2028年度までの5年間で1・3兆円をつぎ込むとともに、コロナ禍に抑えていた修繕費もすべて回復させるという。

 昨年公表した中期のグループ経営ビジョンは、鉄道中心の「モビリティ」と、非運輸の「生活ソリューション」の二軸経営による成長戦略を打ち出している。このうちモビリティについて、喜㔟氏は「人口減少社会とあって投資家には不評なようだが、鉄道はまだまだ成長産業だ」と強調。中央線快速で始まった2階建てグリーン車サービスや、29年を予定する武蔵野線と西武池袋線との直通運転、31年度開業をめざす羽田空港アクセス線などを例に挙げ、モビリティ部門の営業収益を31年度末までに15%アップさせるとした。羽田空港アクセス線は、東京駅方面を結ぶ東山手ルートと、りんかい線を経て京葉線方面を結ぶ臨海部ルートの同時開業をめざすという。

 非運輸部門では、鉄道用地の再開発を積極的に展開。26年春には都心部の車両基地跡に「高輪ゲートウェイシティ」、社宅跡に「大井町トラックス」を同時オープンさせた。これら生活ソリューションの事業収益を倍増させ、34年度にはグループの営業収益5兆円を見込む。国鉄時代に由来する組織・人事制度の改革も進めており、名実ともに「真の民間会社」をめざす姿勢を示した。


ゲスト / Guest

  • 喜㔟陽一 / Yoichi KISE

    東日本旅客鉄道代表取締役社長 / President, East Japan Railway Company

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