2026年09月11日 11:00 〜 12:00 10階ホール
エマニュエル・ナヴォン次期駐日イスラエル大使 会見

会見メモ

8月4日に着任した、エマニュエル・ナヴォン次期駐日イスラエル大使が会見し、記者の質問に答えた。

 

司会 出川展恒 日本記者クラブ企画委員(NHK)

通訳 大野理恵(サイマル・インターナショナル)


会見リポート

「国際法違反」に強く反論

島崎 浩 (NHK解説委員)

 信任状の奉呈前のため「次期大使」の肩書きで記者会見に臨んだのは9月11日。同時多発テロから25年というその日に、イスラエルが推し進める「テロとの戦い」の正当性を強調した。

 今回、駐日大使に起用されるまで、長く外交や国際関係論を研究し、日本語で出版された著書もある。イスラエルの現代史をひもときながら、冷静な口調で、自国の論理を展開した。

 ハマスの越境攻撃をきっかけとするガザ地区への大規模攻撃では、膨大な数の住民の犠牲、深刻な人道危機により、国際人道法違反との非難が広がった。そうした非難を念頭に「イスラエルは、過酷な状況で残虐な敵と戦いながらも、民間人の被害を避けるため最善を尽くした。ガザの悲惨な状況に最終的な責任を負うのはハマスだ」と強く反論した。

 むしろ「国連や国連機関が本来の設立時の理念や原則から逸脱してしまった」とし、UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)や国連人権理事会に批判の矛先を向けた。ネタニヤフ首相らに逮捕状を出したICC(国際刑事裁判所)に対しても「イスラエルの独立した司法制度が捜査を行う意思や能力を欠いていると立証することなく、イスラエルの指導者への手続きをすすめた」と非難。赤根智子所長らに制裁を科したアメリカにも賛同する姿勢を示した。

 日本については2023年10月7日をきっかけに「やや隔たりが生じた」としつつも、関係強化への強い期待を表した。「誠実で敬意ある対話を通じ、相違を解決し、両国の友情を戦略的パートナーシップへと発展させることができるだろう」

 SNSでの精力的な発信を見る限り、自国の立場への揺るぎない信念がうかがえる。終わりの見えない戦争の当事国として、厳しい意見にも耳を傾けながら、対話への努力を続けていけるかが注目される。

 


ゲスト / Guest

  • エマニュエル・ナヴォン / Emmanuel Navon

    駐日イスラエル大使 / Ambassador-designate of Israel to Japan

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