2021年02月24日 13:00 〜 14:00 オンライン開催
「3.11から10年」 佐藤仁・南三陸町長

会見メモ

東日本大震災から10年を前に宮城県南三陸町の佐藤仁町長が登壇。震災からの復興の歩みを振り返るとともに、今後のまちづくりに向けた取り組みについて話した。

被災を経験した自治体として、①受援計画策定②事前復興の重要性③防災省の新設--の3点を指摘。防災省については「経験は残らない。一貫して防災を担うということに意味がある」と強調した。

司会 磯崎由美 日本記者クラブ企画委員(毎日新聞)


会見リポート

高台移転、「自宅が一番安全」に

岡田 直樹 (日刊工業新聞社論説委員)

 二度と津波で命を失わない町をつくろうと高台移転を選択した南三陸町。約1600世帯が住宅を再建し、「津波警報が出ても自宅に居れば一番安心な町ができた」と佐藤町長は語った。

 会見では震災の教訓を紹介。震災前は近隣の市や町と災害応援協定を結んでいたが、同じような被害を受け全く機能しなかった。震災後は九州や四国など遠くの9自治体と協定を結んだ。

 また、発災時の受援計画について「当時は計画が無く、多くの人が支援に来てくれたのに何もせず帰る人もいた。支援者の役割を平時から計画することが必要」。さらに、災害を想定し復興の姿をどう描くか、住民と意見交換する事前復興の重要性も訴えた。

 最後に防災省設置を要望。復興庁は各省庁からの派遣で運営されるため、2~3年で職員は元の省庁に戻る。「記録は残るが経験は残らない。一貫して防災に携わる省を」と強調した。


ゲスト / Guest

  • 佐藤仁 / Jin Sato

    宮城県南三陸町長 / Mayor of Minamisanriku Cho, Miyagi Prefecture

研究テーマ:3.11から10年

研究会回数:13

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