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会員が出版した書籍を、著者自身によるワンポイント紹介とともに掲載しています。


■デマ映えの民主主義

蜷川 真夫(朝日新聞出身)

▼ネット現場から新聞再生への喝!

 ウクライナ侵攻は情報戦争から始まった。プロパガンダが戦況を左右する。ソ連のアフガン侵攻を取材した40年前、気がついたらカブールにソ連軍がいた。ネットメディアJ-CASTニュースを創刊、ネットの進化を評価するが、他方で病理は人類の情報環境問題となった。個人が簡単に情報を発信、メディアの権威は相対的に低下。他人への中傷、社会の分断が広がる。新聞業界はネットへの記事提供で新聞の一覧性、パッケージの魅力を喪失した。再生の方策はあるか。提案も書いた。


かもがわ出版 / 1980円 / ISBN 4780312124

■オッサンの壁

佐藤 千矢子(毎日新聞社論説委員)

▼女性の生きづらさを考える

 ジェンダーギャップ指数120位という不名誉な地位にも慣れてしまったような日本社会。変われないのはなぜなのでしょうか。働く女性の新聞記者の視点から、男性社会の「壁」とはどういうものか、乗り越えたり、崩したりするためにはどうしたらいいのかを書きました。「オッサン」は、女性が抱えている「生きづらさ」に鈍感な人の象徴です。私もかつては「オッサン」でした。オッサンもそうでない人も一緒に考えていただければ嬉しいです。

 


講談社 / 990円 / ISBN 4065277531

■新型コロナワクチン 不都合な真実 それでも子どもに打たせますか?

倉澤 治雄(日本テレビ出身)

▼ワクチン接種を自ら判断する糧に

 ワクチンは健康な老若男女に接種することから、究極の安全性が求められます。しかしワープスピード作戦の名のもとにわずか1年で開発された新型コロナの遺伝子ワクチンは、心筋炎をはじめ重篤な副反応を引き起こしています。筆者はワクチン反対派ではありませんが、子どもに対する接種については極めて慎重に判断する必要があると思っています。同調圧力に流されず、自ら判断するために、敢えて「不都合な真実」に光をあてました。

 


高文研 / 1650円 / ISBN 4874987974

■上海 特派員が見た「デジタル都市」の最前線

工藤 哲(毎日新聞秋田支局記者)

 

▼上海から見たコロナ禍前後の中国

 

 新型コロナウイルスの感染拡大で異例の都市封鎖が伝えられる上海。多くの駐在員らが住み、日本とのつながりが深い街だけに、今後の影響が気になります。この街やその周辺地域はそもそもどのような場所なのか。2018〜20年秋に駐在し、取材してきたことをできる限り振り返りました。今年は国交正常化から半世紀の節目でもあり、日中関係の現在と今後を考えるうえでも役立てていただけましたら幸いです。


平凡社 / 1円 / ISBN 4582859984

■検証 政治改革 なぜ劣化を招いたのか

川上高志(共同通信社特別編集委員兼論説委員)

 

▼改革を総括し、議論のたたき台を提示

 

 約30年間の政治改革で首相の権限は強くなりました。しかし、新型コロナ対応の混迷に象徴されるように、首相官邸の独善が目立ち、過誤は修正されず、無責任体制に至っています。一連の改革が目指したのは、こうした政治の姿だったのでしょうか。

 官邸と国会や与野党、官僚機構との「抑制と均衡」の関係が崩れた原因を分析し、新たな選挙制度改革などの提言を試みました。議論のたたき台になればとの思いです。


岩波書店 / 990円 / ISBN 4004319153

■そして陰謀が教授を潰した 青山学院春木教授事件 四十五年目の真実

早瀬 圭一(毎日新聞出身)

 

▼女子大生強姦事件の真相を追う

 青山学院大学春木教授が女子学生を研究室で強姦するというショッキングな事件は、昭和48年3月20日、朝日新聞がスクープした。毎日新聞社会部遊軍記者だった私はデスクに叩き起こされた。その日から50年近く経って、当時の資料を基に改めて関係者を捜し、最後には当事の女子学生まで突き止めることができた。やっと単行本になり、さらに細部を点検し、青学卒の直木賞作家姫野カオルコ氏のユニークな解説を得てこの度小学館文庫に収まることができた。

 


小学館 / 858円 / ISBN 4094071083

■自分を変えたい 殻を破るためのヒント

宮武 久佳(共同通信社出身)

 

▼自分と仲間以外はただの風景?

 大学教員になって12年、カラにこもる学生の「内向き化」が気になります。質問はしないし、他人に道を尋ねない。スマホ時代、「(学生にとって)自分と仲間以外はただの風景に過ぎない」との説に納得します。

 本書は若い世代に「上手に自分のカラを破ろうよ」とメッセージを発しました。だけど「あるある」と大人から共感を得ます。若者は親や学校の先生、大人社会を映す鏡なのでしょう。こんな彼らにしたのは誰か。学生を知れば「ニッポンの未来」が分かる?

 


岩波書店 / 946円 / ISBN 4005009441

■中国、13の噓

古森 義久(産経新聞社ワシントン駐在客員特派員)

 

▼中国公式発表の虚報をどう見破るのか

 中華人民共和国とはどんな国家なのか。一党独裁のその政権下では軍事、政治、経済、人権など秘密の幕に覆われ、実態がわからない。アメリカとともに中国の国際秩序改変の膨張に押される日本にとってその実態を知ることは不可欠となる。では中国当局が公式に発表する情報とその向こうにある真実とはどう異なるのか。中国の公式発表の虚報をどう見破るのか。北京とワシントンの駐在経験が長い筆者がアメリカ側の中国徹底研究を基に「中国の嘘」の発見方法を報告する。

 


飛鳥新社 / 1500円 / ISBN 4864108641

■憲法政治 「護憲か改憲か」を超えて

清水 真人(日本経済新聞社編集委員)

 

▼安倍流改憲の失敗の本質とは

「憲法政治」とは「憲法を巡る政治」や「憲法を取り扱う政治」といった意味だ。本書はこの10年の憲法を巡る日本政治の潮流を、現場取材から描き出すドキュメントである。安倍晋三元首相が築いた「1強政治」でも憲法9条などの改正は実現できなかった。その失敗の本質はどこにあるのか。個別的・集団的自衛権、象徴天皇と国民主権、新型コロナウイルス緊急事態やデジタル改革など多様な論点を追い、憲法政治の新たな地平を探った。


筑摩書房 / 1034円 / ISBN 4480074473

■ブラジル企業 多国籍化の構図

松野 哲朗(日本経済新聞出身)

 

▼新興国から飛躍する条件探る

 かつて多国籍企業といえば先進国生まれと相場が決まっていた。しかし、現在は新興国の企業が数多く世界市場で活躍している。本書はブラジルにおける国家や為替相場の役割を中心に新興国から国際企業が生まれる条件を探っている。航空機製造のエンブラエル、鉄鉱石採掘のヴァーレ、食肉処理のJBSという同国を代表する3つの会社の事例研究に基づく。筆者が新聞社を退職した後に執筆した博士論文がベースであり、学術書に属するが、図表やインタビューを生かして読者の幅を広げるように心がけた。


日本評論社 / 6050円 / ISBN 453554025X
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