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会員が出版した書籍を、著者自身によるワンポイント紹介とともに掲載しています。


■悲劇の宰相 安倍晋三 清和会の血脈

秋山 光人(日本経済新聞出身)

▼自民最大派閥と「世界のシンゾー」の実像

 安倍元首相が凶弾に倒れてから4カ月余り。世論を二分した国葬儀を機に、国際政治にも大きな足跡を残した故人を追悼。安倍政治を育んだ自民党最大派閥「清和会」の歴史をひもとき、超長期政権の内外政策を分析・評価したものです。故人が日経ビジネス誌に寄せた時事コラムを収録、森元首相や総裁候補の西村経産相らのインタビュー、主要な安倍スピーチなど豊富な資料を掲載しました。保守系雑誌の追悼号とはひと味違います。

 


日本経済新聞出版 / 1980円 / ISBN 4296115499

■安倍なきニッポンの未来 令和大乱を救う13人

乾 正人(産経新聞社上席論説委員)

▼日本の保守とはいったい何かを考え

 自分の本を宣伝するのは、本当に恥ずかしいが、これまで出した4冊のうちで一番面白い(よくも「恥ずかしい」と書けたねぇ)。

 言うまでもなく、令和4年7月8日に安倍晋三元首相が暗殺されていなかったら、この本が世に出ることもなかった。

 店頭に並んだのは安倍「国葬」直後の10月初頭。実質的な執筆期間は1ヵ月半だったが、「日本の保守とはいったい何か」を自分なりに走りながら考えた次第である。乞御高評。


ビジネス社 / 1650円 / ISBN 4828424474

■踊る菩薩 ストリッパー・一条さゆりとその時代

小倉 孝保(毎日新聞社論説委員)

▼「時代」が生んだ女性の評伝

 ストリップの一条さゆりさんとミスタープロ野球、長嶋茂雄さんは同じ1958(昭和33)年にデビューしました。この年、東京タワーが開業しています。

 一条さんが引退公演中に逮捕されたのが72(昭和47)年。連合赤軍による浅間山荘立てこもり、沖縄の日本復帰、日中国交回復もこの年です。

 「伝説」の人生は時代を象徴する出来事と符合します。中田カウス、鈴木敏夫、小沢昭一各氏ら交流のあった人々の言葉を通し、日本の女性と社会の変遷も描きました。

 


講談社 / 2200円 / ISBN 4065292557

■強い国より優しい国 元旭川市長・元内閣官房長官 五十嵐広三伝

北野 宏明(北海道新聞出身)

▼村山連立政権で扇の要に

 自、社、さ三党によるリベラルな村山連立政権で扇の要を担ったのが、五十嵐広三官房長官だった。新生党の小沢一郎氏の「普通の国」に対抗し「強い国より優しい国」を目指した。戦後50年の節目には、日本の戦争責任を認めた「村山談話」発表に心血を注ぎ込んだ。小選挙区制導入で与野党問わず、政治家の質が随分落ちた。五十嵐の生涯を振り返る中で、政治家とは、どうあるべきかを考えるヒントになればと考え、執筆しました。


北海道新聞社 / 2200円 / ISBN 4867210811

■図解でわかる14歳からのストレスと心のケア

高比良 美穂(朝日新聞出身)

▼「共感ストレス」「トラウマ」も解説

 長引くコロナ禍でイライラや抑うつ症状を訴える人が増える中、編集部ではサイト「こころの健康サポート部」を立ち上げた。サイトに届いた「災害や侵攻のニュースを見て胸が苦しくなった」「ウクライナから来た人を元気づけようと花火大会に連れて行ったら発作が起きてしまった」等の声に応えて、「共感ストレス」「トラウマとフラッシュバック」等を分かりやすく解説し、具体的な対処法も掲載した。取材にもボランティアにも役立つ内容となっている。

(社会応援ネットワーク著、冨永良喜監修)


太田出版 / 1650円 / ISBN 4778318293

■富強中国の源流と未来を考える

濱本 良一(読売新聞出身)

▼党の歴史の中で習近平政権を位置付ける

 現代中国史の中で重要な役割を果たしたのは毛沢東と鄧小平である。江沢民も胡錦濤も鄧が敷いた道を歩み、現在の習近平も鄧路線の延長上にある。習氏が違うのは権力を一手に集め、独自の思想と称して権威も高めようとしている点だ。10月に開催された党大会では、周囲をイエスマンで固めてしまった。だが、綻びは表れており、長期政権の道は平坦ではないだろう。現代中国の歩みを駆け足で概観した本書は、中国を専門としない人にも読んでほしい。


霞山アカデミー新書 / 1200円 / ISBN 4909204504

■朝日新聞記者の書く力 始め方、終わり方

真田 正明(朝日新聞出身)

▼語感、季節感、比喩などについて

 夏目漱石からフーテンの寅さんまで、好きな題材をたくさん取り上げました。前作の『朝日新聞記者の200字文章術』では、現役時代に担当していた「素粒子」の話を中心に書きましたが、今回はほとんど触れていません。その代わり、語感の違い、季節感の取り入れ方、比喩やオノマトペの使用法、パロディの本質などについて、いろんな作品をもとに考えてみました。すぐに役立つハウツー本ではありません。読み物として読んでいただければ幸いです。

 


さくら舎 / 1650円 / ISBN 486581356X

■首都圏の「綻び」 記者が出会った識者と考察

長竹 孝夫(中日新聞・東京新聞出身)

▼社会の「本質」に迫る一冊

 福島原発事故と足尾銅山鉱毒事件の共通性をひもとき、首都直下地震や首都機能バックアップ論。富士山噴火による影響。2025年問題を視野に高齢者や介護、医療や健康のほか、老朽インフラや大水害など首都圏の諸課題を識者63人と考察しました。急激に広がるドローンやAI社会を展望。そして「言葉の政治家」ワイツゼッカ―(元ドイツ大統領)来日の足跡。「抵抗の新聞人」として名を残した桐生悠々の言葉で締めくくっています。


あけび書房 / 1650円 / ISBN 487154219X

■冤罪をほどく〝供述弱者〟とは誰か

秦 融(元中日新聞編集委員)

▼捜査、司法にはない独自の視点で

 「裁判は裁判、報道は報道」。原審から7回も有罪が認定された殺人事件を「冤罪」と訴え続けた報道「西山美香受刑者(出所後は「さん」)の手紙」には、自分たちの取材を信じる記者たちの信念が込められていました。冤罪報道で求められるのは捜査機関、裁判所にはない独自の視点です。必要なのは勇気ではなく、紙面化までの技術的なハードルをどう越えるか。余すことなく明らかにしました。講談社本田靖春ノンフィクション賞受賞。


風媒社 / 1980円 / ISBN 4833111446

■転生 満州国皇帝・愛新覚羅家と天皇家の昭和

牧 久(日本経済新聞出身)

▼溥儀と溥傑 波乱の生涯たどる評伝

 人はどこまで変わることができるのだろうか? 清朝最後の皇帝「宣統帝」、満州国皇帝「康徳帝」、戦後はソ連に抑留後、戦犯として中国に送還され、中国共産党の思想改造教育を受けた後は、北京市民として三つの人生を生きた溥儀。一方、弟の溥傑は嵯峨侯爵家の娘・浩と結婚、終戦後に生き別れになったものの16年後に奇跡の再会を果たし、生涯愛し続けた。ふたりの波乱の人生は日本と天皇家の「昭和」を裏側から照射している。


小学館 / 3300円 / ISBN 4093888582
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