2025年12月05日 15:00 〜 16:00 10階ホール
李赫・駐日韓国大使 会見

会見メモ

9月末に着任した李赫(イ・ヒョク)駐日韓国大使が会見に臨んだ。

日韓関係は安定を取り戻し未来に向けてWIN-WINの関係で発展しようとしているとし、「後戻りせずゆるぎなく発展していく韓日・日韓関係の土台を築く努力に、少しでも寄与することが私の使命」と強調。質疑応答では、緊迫化する日中関係や、来年1月に奈良で開催する方向で調整中と報じられた日韓首脳会談など、多岐にわたる質問に答えた。

 

司会 澤田克己 日本記者クラブ企画委員(毎日新聞社)


会見リポート

韓日協力は「時代の必然」

石川 有紀 (産経新聞社外信部)

 韓国で6月に発足した革新系の李在明政権で初めて任命された駐日大使となった李赫氏は、在日本韓国大使館への赴任が4度目となる知日派外交官だ。会見では、ロシアと北朝鮮、中国が連携を深めるなど戦略環境の変化を念頭に「韓日が手を携えて協力しなければならないことは、時代の要求であり必然だ」と信念を語った。

 大使着任後まもなく日本では高市早苗政権が発足し、10月30日に李大統領と高市首相が初会談。革新系と保守系の両首脳だが、日韓関係を発展させる考えで一致した。「日韓はウィンウィンの関係に発展しようとしている」と安堵の表情をみせた。

 日韓が歴史問題を巡り対立を繰り返した過去を踏まえ、李政権の対日外交方針については「過去に執着して経済・文化交流などほかの両国関係に影響させるのは良くないとの考え。国益を最優先にする実用主義が明確に表れている」と説明した。

 歴史問題の対立と未来志向の協力をどう両立させるのか。日本側の懸念を反映した率直な質問には、両国に歴史認識の違いがあると認めた上で、「日本政府や政治家が配慮して発言されれば問題は生じない」とけん制した。

 「佐渡島の金山」での朝鮮半島出身労働者を含む追悼式に韓国側が2年連続で欠席した問題については、「両国の立場の差がはっきりしている。日本が進んだ案を出してくださることが大事だと思う」と述べるにとどめた。

 日韓は共に自由民主主義の価値観を持ち、少子高齢化や低成長経済といった課題でも共通点が多い。経済界や世論には、日本との協力を求める声が高まっているという。

 揮ごうには「絶え間なく進む韓日・日韓共同体」と記した。多分野で交流と協力を進めれば、日韓は「共同体」になれると期待する。国交正常化60年の年を締めくくり、新たな時代の協力を切り開く覚悟が感じられた。


ゲスト / Guest

  • 李赫 / LEE Hyuk

    駐日韓国大使 / Ambassador-Designate of Korea to Japan

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