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会員が出版した書籍を、著者自身によるワンポイント紹介とともに掲載しています。


■サボる政治 惰性が日本をダメにする

坂本 英二(日本経済新聞社編集委員)

▼政治が手をつけない問題こそ本質 

 予算のほぼ全てと法律の多くは政府案のまま成立します。国会で与野党は日常的に激しく対決し、接点を見いだす努力はかすんでいます。

 本書は長年の政治取材で痛感した疑問点を広く世に問うのが狙いです。国会は根本問題に手をつけず、立憲政治はゆがみ、今のままなら参院は不要で、日本は選挙が多すぎる――。統治機構の在り方への問題提起には異論反論があるでしょう。そうした議論こそが今の日本には必要だと感じます。


日本経済新聞出版社 / 1728円 / ISBN 4532176166

■「ミヤネ屋」の秘密 大阪発の報道番組が全国人気になった理由

春川 正明(読売テレビ解説委員長)

▼生放送こそテレビの醍醐味

 世の中に極端な言論が溢れ多様性が失われつつある中で、さまざまな見方や考え方を提示することがメディアに求められる。東京に比べて人員も予算も限られた中で、大阪から全国に向けて報道情報番組を発信する重要性は増すばかり。

 「テレビって、テレビ報道って、これほど面白い仕事はない」という想いを胸に、VTR編集マン、報道記者、海外特派員、チーフプロデューサー、報道部長、解説委員と32年間ずっとテレビ報道の世界で働いてきた筆者が、テレビ報道の魅力を紹介する。


講談社+α新書 / 907円 / ISBN 4062729865

■落穂拾記―新聞記者の後始末

羽原 清雅(朝日新聞出身)

▼私見私観を楽しむ

 40年間の新聞記者生活を終えたころ、リベラルの立場をとるメールマガジン「オルタ」主宰の加藤宣幸さんに誘われ、月1、2本備忘録代わりに書いた記事が大半で約90本。長い政治記者の経験から、リタイア後の政治の動向が半分、あとは旧任地がらみ、世相、教育など。気が付くと、政治、社会をカーブさせる小選挙区制度の問題点の指摘が多かった。

 政治を「距離」を置いて視る姿勢を自己点検しつつの10余年分だった。


オルタ出版室 / 2016円 / ISBN 4787491156

■正しいコピペのすすめ 模倣、創造、著作権と私たち

宮武 久佳(共同通信出身)

▼新聞と著作権の関係とは?

 記者だったころ、自分が書いた記事が次から次へとコピーされるのを、「広まることに意義がある」と歓迎していました。しかし、新聞記事や写真にはたいてい著作権があります。私的使用や教育現場などでの例外を除き、企業や団体が新聞を無断でコピーしてはいけません。

 意外にもジャーナリストは著作権をきちんと理解していないのでは? 本書は、記者時代の経験が基になっています。今の私は学生のコピペに悩む教員です。


岩波ジュニア新書 / 929円 / ISBN 4005008496

■里地里山エネルギー 自立分散への挑戦

河野 博子(読売新聞社編集局企画委員)

▼各地の小さいエネルギー利用を、足元から追った そこで出会ったのは、地産地消、防災減災、地域活性化、地球温暖化抑止、安全の確保を念頭に、自然資源を使ったエネルギー利用に挑戦する人たち。その流れは、化石燃料の終焉へ向かう時代の太い底流とつながる。

 米トランプ政権が発足し、全ての国が気候変動対策に取り組むためのパリ協定の力がそがれるのでは、と懸念される。本書を読み、懸念を杞憂に変える流れを感じてほしい。


中公新書ラクレ / 842円 / ISBN 4121505727

■熊本地震2016の記憶(岩岡中正、高峰武著)

高峰 武(熊本日日新聞社論説主幹)

▼記録と記憶の中から復興を 2016年4月の熊本地震から間もなく1年。「地震は遭ってみないと分からない」というのが正直なところだ。本書は震度7に2回見舞われた熊本地震を5部構成で考える。

 1部「想う」で熊本在住の評論家・渡辺京二氏は「未来の人間のあらまほしき姿が、惨事の中から立ち現れた」と書く。2部の「詠む」は俳誌「阿蘇」主宰の岩岡中正氏の震災俳句、3部は夏目漱石も通った熊本市の古書店主の震災日記、4部は熊本大学が所蔵する約5万点に及ぶ細川家文書と地域史料から見る震災と復興の地域史、5部は資料編。

 記録と記憶の中から復興を目指す1冊である。


弦書房 / 1944円 / ISBN 4863291493

■科学報道の真相 ジャーナリズムとマスメディア共同体

瀬川 至朗(毎日新聞出身)

▼マスメディア報道の構造的な問題に迫る 新聞・テレビのマスメディア報道はなぜ市民の不信感を引き起こすのか? これが筆者の問題意識です。そのためにSTAP細胞事件、福島第一原発事故、地球温暖化問題という著名な報道事例を検証しました。科学報道を分析していますが、問題はむしろ「マスメディア共同体」の構造にあります。ジャーナリズムの規範とされる「客観報道」の意味を多くのメディア人が誤解してきたことや「公平・中立報道」が抱える根本的な問題点を明らかにすることにも努めました。


ちくま新書 / 950円 / ISBN 4480069275

■昭和解体 国鉄分割・民営化30年目の真実

牧 久(日本経済新聞出身)

▼昭和を終焉させた政治経済最大の事件 戦後、公共企業体として再出発した国鉄は、国家というしがらみから抜け出せず、一方、民主化政策によって生まれた強大な組合組織を抱えることになった。国鉄利権を手放そうとしない政治と経営陣の確執、経営と組合のせめぎ合い、怨念まで達した組合同士の対立。多くの複雑な要素が絡み合い国鉄解体を招いた。それは戦後政治の一翼を担った国労、総評、社会党の崩壊へとつながり、戦後の「五五年体制」は崩れ去った。

 国鉄解体に至る昭和最後の20年間を多くの証言をもとに再検証したノンフィクション


講談社 / 2700円 / ISBN 4062205246

■中嶋嶺雄著作選集 (中嶋嶺雄/『中嶋嶺雄著作選集』編集委員会編)

濱本 良一(読売新聞出身、国際教養大学教授)

鋭い中国分析で知られた中嶋嶺雄・国際教養大学初代理事長・学長(2013年2月逝去、享年76)の著作選集(全8巻)が、2年余りの作業の末、完結した。中嶋学長の教え子(筆者を含む)で、大学で教鞭を執る8人が編集委員となり、119冊という膨大な著作の中から後世に残すべき作品を厳選し、巻末の解説を手掛けた。

 中嶋氏の一生を振り返ると、現代中国の研究者、国際関係論の教育者、そして晩年の大学経営者としての3つの顔があったことに気付く。

 中嶋氏はそれぞれの分野で、寸暇を惜しんで健筆を振るい続けた。同時に生涯、バイオリン演奏を愛し、旅先で水彩画の絵筆を執る多才な人だった。28歳での処女作『現代中国論』から、秋田市にある国際教養大学の名を全国に知らしめた大学経営の手腕を披瀝した『日本人の教養』『学歴革命』などが収録されている。選集各巻の案内は出版元「桜美林大学北東アジア総合研究所」のホームページをご覧いただきたい。

 現在、中嶋氏の遺作となった論文類約5000点をPDF化し、ネット上で公開する「中嶋嶺雄デジタル・アーカイブス(仮称)」の作業も進行中だ。画像や音声、動画もアップし、21世紀型の碩学データベースを世に問いたいと思っている。

 価格は8巻セットの税込価格。詳細は桜美林大学北東アジア総合研究所まで。


桜美林大学北東アジア総合研究所 / 30000円 / ISBN 4904794613

■バブル―日本迷走の原点

永野 健二(日本経済新聞出身)

▼バブルは同じ顔をしてやってこない

 この本を書かなければと考えたのは、2013年暮れの安倍総理の発言でした。「今の株高を予測した人はマスコミにもエコノミストにも誰もいなかった」。尋常ではない、金融緩和策を打ちながら、その政策の持つリスクに対する謙虚さのないままに、ただただ株高の成果を誇る首相の発言に、いつか来た道を思い起こしたからです。

 私が記者として生きたバブルの時代の、ピカレスクロマン(悪漢小説)と思って書いた21の物語に、「(バブル論の)決定版といえる」(井上寿一学習院大学学長)「(著者は)バブルの物語を語るには適任の人物である」(池尾和人慶応義塾大学教授)といった評価をアカデミズムからもいただけたことを素直に喜んでいます。


新潮社 / 1836円 / ISBN 4103505214
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