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会員が出版した書籍を、著者自身によるワンポイント紹介とともに掲載しています。


■冷戦終結からウクライナ戦争へ  ドイツ統一、ソ連崩壊の原点から考える

岡田 実(北海道新聞出身)

▼つながる平和と戦争

 35年前、米ソ首脳による冷戦終結宣言は、人々に「平和な時代が来る」との希望を抱かせた。しかし現在、ウクライナ戦争、ガザ紛争に見られるように世界は混迷の時代に入ってしまった。なぜなのか? ドイツ統一、ユーゴ紛争、ソ連崩壊など冷戦終結に派生して起きた歴史的事件が、ウクライナ戦争を引き起こしたと言っても過言ではない。当時の激変を現場で取材した筆者が、欧州現代史を振り返り、「平和」が「戦争」に取って代わっていった経過を解き明かす。


文芸社 / 1650円 / ISBN 4286221016

■二人のウラジーミル レーニンとプーチン

伴野 文夫(NHK出身)

▼レーニンの失敗を解剖 

 今年はレーニンの死から100年。名編集長藤原良雄氏にお世話いただいてソヴィエト社会主義連邦の崩壊に至ったレーニンの理論的な失敗を解剖する本書を上梓することができた。レーニンは国家消滅論を唱え、国家に替わり独自のプロレタリア独裁論をはめ込むという誤りをおかした。

 一方マルクスは階級と搾取なき自由と民主主義の社会、アソシエーション(協同体)を目指した。両者の思想は相いれない。70年間世界をだまし続けたマルクス・レーニン主義という思想はあり得ないのだ。プーチンのレーニン主義を追う大ロシア主義も、過酷なウクライナ侵略をおかす。マルクスにかけられた「冤罪」は晴らされなければならない。

 


藤原書店 / 2420円 / ISBN 4865784276

■異端 記者たちはなぜそれを書いたのか

河原 仁志(共同通信出身・新聞通信調査会事務局長)

▼〝業界常識〟越えた報道の内幕 

 SNS上の発信とは異なる新聞ならではの仕事とは何なのか。珠玉の記事とはどのように編み出されるのか。本書は世の中をうならせた地方紙・在京紙の七つの報道の内幕を取材し、新聞の本質とは何かを探ったドキュメントです。自社特ダネの再検証、オフレコ破り、客観報道からの脱却……。そこに共通していたのは、皮肉なことに新聞界が守ってきた〝常識〟や〝秩序〟を乗り越えようとするアニマルスピリッツ、つまり「正統」から外れた「異端」の思考でした。

 


旬報社 / 1870円 / ISBN 4845119498

■政治家は悪人くらいでちょうどいい!

乾 正人(産経新聞社上席論説委員)

悪人でないと宰相務まらない

 「このごろ石破さん、人相が悪くなったわね」

 政治にほとんど関心のない家内だが、たまに正鵠を射ることを言う。確かに首相になってから石破茂の顔つきが険しくなった。

 そりゃそうだろう。これまで「党内野党」として「言論の自由」を謳歌していた気楽な立場が一変し、自らが発するたった一言で政局だけでなく、株価や為替相場が動くのだからむべなるかな。「悪人」でなければ宰相は務まらない、というのが結論だが、意外と面白いですよ。


ワニブックス / 1760円 / ISBN 4847074890

■日航・松尾ファイル 日本航空はジャンボ機墜落事故の加害者なのか

木村 良一(元産経新聞論説委員)

▼御巣鷹山事故の新たな真相に迫る 

 日航はボーイング社の修理ミスを見逃して墜落事故を起こした加害者だ、と考えていました。ところが、詳細を知る元日航取締役(技術・整備担当)の松尾芳郎氏(94)からファイルを託され、取材を進めていくと、その考えが間違っていることに気付かされ、疑問が次々と湧いてきました。

 どうして松尾氏は書類送検されたのか。なぜ警察・検察は刑事立件にこだわったのか。事故調の調査は的確だったのか。日米関係がどう影響したのか。本書でこうした疑問を解き明かします。

 


徳間書店 / 2200円 / ISBN 4198658471

■満州、少国民の戦記 総集編

藤原 作弥(功労会員・時事通信出身)

▼平和の尊さ 若い世代に紡ぐ 

 昭和20年8月、ソ連戦車軍団の進攻を受け、満蒙の僻地から国境の街・安東に逃れた満9歳の私は日本に帰国するまでの1年半、闇市でタバコ売りをしながら家計を助けた。その時に見聞したのは強盗、殺人、強姦……など旧約聖書「ソドムとゴモラ」に描かれた大人の悪徳の世界。当時の放浪癖と好奇心がジャーナリストへの道につながった。本書は当時を振り返った自伝的ノンフィクションだが、若い世代に伝えたい戦争の悲劇と平和の尊さのメッセージでもある。

 


愛育出版 / 3960円 / ISBN 491109107X

■底知れないインド 「最強国家」の実力を探る

広瀬 公巳(NHK出身)

▼21世紀の大国を知るために 

 タイトルにある通りインドは底知れない国です。掘っても掘っても奥があるので全体像がつかみ難い。そこでイギリスやアメリカ、中国などすでに少しはなじみのある国を入り口にしてインドを身近なものとして紹介しようという試みです。21世紀の大国とされるインドの実力はいかほどのものなのか。歴史、人材、文化など個別のテーマで各国と渡り合うことができるのかを考えながら書きました。

 


マイナビ出版 / 1199円 / ISBN 4839986274

■それでも昭和なニッポン 100年の呪縛が衰退を加速する

大橋 牧人(日本経済新聞出身)

▼悪弊先送りの日本社会に警鐘

 岸田文雄首相が自民党総裁選への不出馬を表明した。派閥裏金問題などで内閣支持率が低迷し、高まる党内の危機感に押し切られた形だ。昨年来、この政治とカネをはじめ、ジャニーズ創業者による児童性加害、大手メーカーの認証不正など、各界で次々と不祥事が噴出している。

 これらの問題の多くは、昭和や高度成長期以来、解決を先送りにしてきた悪弊、負の遺産ではないか――。そんな危機感から、「昭和100年」と「戦後80年」が重なる2025年を前に、しぶとい〝呪縛〟に警鐘を鳴らし、突破口を探る。


日本経済新聞出版 / 1045円 / ISBN 4296120697

■韓国消滅

鈴置 高史(日本経済新聞出身)

▼李朝末期、再び

 韓国の危機を書いた。世界最悪の出生率により経済規模が縮む可能性が高い。内政は左右対立が激化する一方で、検察を私物化し反対勢力を陥れるのが常態化した。外交面では二股に失敗し、米中双方から軽んじられるに至った。というのに韓国の指導層は「日本を超える民主主義を実現」「米中を操る天才的外交」と自画自賛するばかり。世界情勢が激変する中、内紛に明け暮れたあげく亡んだ李朝末期を思い起こさせるものがある。


新潮社 / 968円 / ISBN 4106110571

■記事で綴る私の人生ノート

三山 秀昭(読売新聞出身、広島テレビ顧問)

▼真相と深層 原稿からみた人生史

 かつての自らの原稿をそのまま晒した人生史。学生時代にチェコ事件に遭遇したルポ、田中角栄首相退陣の真相を本人から聞き出しながらボツになった原稿、レーガン米大統領に変造紙幣を手渡した逸話、読売グループ総帥・渡邉恒雄主筆の秘書時代の話、ジャイアンツ球団代表としての「異文化体験」、長嶋茂雄が病に倒れた主因、新聞からテレビへのトラバーユ、広島テレビ社長としてオバマ米大統領を広島に呼び寄せた真相と深層、今春、叙勲を受け、天皇陛下への拝謁を詳述したルポルタージュ……。


文藝春秋 / 3333円 / ISBN 4160090680
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