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会員が出版した書籍を、著者自身によるワンポイント紹介とともに掲載しています。
■極権・習近平 中国全盛30年の終わり
中澤 克二(日本経済新聞社編集委員・論説委員)
▼究極の権力を手にした人物の目指すもの
先の共産党大会で最高指導部を自分の手駒で固めた習近平氏。人事完勝により絶頂を極めたかに見えるが、その裏でひそかな挫折があった。中国憲法より格上の共産党規約の改正ばかりは、自分の思い通りにならなかったのだ。事実上の「終身制」に道が敷かれなかったことで、習氏は今後5年、さらなる権力闘争に挑む必要がある。党大会閉幕式で衆人環視の中、異様な形で退場を迫られた宮廷政治劇「胡錦濤劇場」もこの一連の闘いに大いに関係している。
日本経済新聞出版 / 2090円 / ISBN 4296116061
■アフター・アベノミクス 異形の経済政策はいかに変質したのか
軽部 謙介(時事通信出身)
▼政策決定過程を検証
舞台裏で何があったのか記録したい―。単純な動機だ。それなのにファクト・ファインディング・ジャーナリズムはなかなか理解されない。今回も「お前の考えを書け」「経済理論を欠くドキュメンタリーだ」との批判をいただいた。違う。権力者たちがいつどこで何を決めたのか。どのような政策決定過程だったのか。公文書不在の日本ではそういったことを検証し読者に知らせることも大事なのだ。改めてそう思う今日この頃です。
岩波新書 / 968円 / ISBN 400431951X
■命のかぎり
砂原 和雄(産経新聞出身)
▼母の言葉とともに歩んだ人生記
これは私小説です。18歳で奥飛騨の高校を卒業して上京するとき、「自分でいいと思う道を歩け」と告げた母の言葉が私の人生訓です。母が自ら綴った手記(人生記録)を読み、ひたすら働いた母の姿を思い浮かべ、自分の歩く道を模索していたころ、作家の佐藤春夫に出会いました。それを機に「人はどのように生きてきたか」の物語を書こう、と小説家を志し、新聞記者の道を選んだ私の物書き人生を振り返りました。
静人舎 / 1980円 / ISBN 490929919X
■南進の口碑
秋山 哲(毎日新聞出身)
▼南方特別留学生、苦闘の生涯と彼の見た日本
私の小説第2作目である。前作『耳順居日記』と同様、アマゾン方式のオンデマンド出版で制作した。筆名も同様に「檜節郎」だが、舞台も時代も全く異なる物語である。
太平洋戦争中に、東南アジアから「南方特別留学生」が日本にやってきた。そのうち、広島高等師範学校に学んだ2人が原爆被災死するという悲劇となる。彼らの苦闘の生涯と、当時の東南アジア青年の目で見た日本と東南アジアの関係のあり方を問うている。
NextPublishing Authors Press / 1980円 / ISBN 4802078994
■世界のリーダー185人 ヒロシマ、ナガサキで発した「言葉」
三山 秀昭(広島テレビ顧問、読売新聞出身)
▼G7広島サミットへの視座
広島、長崎を訪れた世界のリーダーが発した「言葉」は年月が経ち、散逸している。それを徹底収集し、約3千人から185人を抽出、当時の国際情勢を踏まえて読み解いた。オバマ、ゴルバチョフ、核を自ら放棄した南アの大統領、核を放棄させられたウクライナの大統領、2人のローマ教皇、5人の欧米ジャーナリストの役割、無言を貫いたマリリン・モンローなど多彩な著名人が登場する。日本の歴代首相の被爆への熱量の違いも垣間見える。メディア関係者には便利な一冊だろう。
南々社 / 1980円 / ISBN 4864891540
■ゾルゲ・ファイル 1941―1945 赤軍情報本部機密文書 アンドレイ・フェシュン著
名越 健郎訳(時事通信出身)
▼ドイツ軍侵攻、日本軍南進のスクープ網羅
ゾルゲ事件は日本では関心が低下したが、ロシアでは愛国主義高揚で英雄視されてきた。知人のロシア人研究者が、ゾルゲの東京電など機密文書650点を公文書館で集めて出版したので、活動がピークだった1941年とそれ以降の文書を翻訳した。ドイツ軍侵攻、日本軍南進などゾルゲのスクープが網羅されており、ゾルゲ研究には必須。電報を受ける旧ソ連軍参謀本部情報総局(GRU)デスクのコメントの訳が難しく、時事外信部デスクの引き継ぎ簿を思い出した。
みすず書房 / 7040円 / ISBN 4622095149
■教育改革を問う キーパーソン7人と考える「最新論争点」
中西 茂(読売新聞出身)
▼激動の10年から見通す教育界の未来
教育を専門的に取材するようになって間もなく30年。その中でも、民主党政権と第2次以降の安倍内閣の教育改革が行われた2010年代ほど、教育の世界が激変した時期はありません。その間、月刊の教育雑誌に書き続けてきたコラムを編集・再構成するとともに、教育界のキーパーソン7人にインタビューしました。教育改革の現在は過去とつながっています。キーパーソンとの対話から未来が見通せます。教育界の温故知新の書と自負しています。
教育開発研究所 / 2530円 / ISBN 4865605606
■街ダネ記者の半世紀 秋田県北・取材メモから
田村 彦志(毎日新聞秋田支局特約通信員)
▼地元揺るがしたニュースを掲載
2000年4月に秋田県北の地域紙・北羽新報から毎日新聞に転籍し、秋田県の能代通信部長として広大な県北部を担当してきました。半世紀にわたり取材してきた出来事を振り返りました。国有林や鉱業、ダムに沈んだ村、世界遺産の白神山地、平成の大合併、日本海中部地震など地元を揺るがした数々のニュースや出会いを取り上げました。担当エリアの広さは東京都の2倍余り。普段なかなか伝わりにくい秋田県北について興味を抱いていただければ幸いです。
現代書館 / 2420円 / ISBN 4768459331
■安倍なきニッポンの未来 令和大乱を救う13人
乾 正人(産経新聞社上席論説委員)
▼日本の保守とはいったい何かを考え
自分の本を宣伝するのは、本当に恥ずかしいが、これまで出した4冊のうちで一番面白い(よくも「恥ずかしい」と書けたねぇ)。
言うまでもなく、令和4年7月8日に安倍晋三元首相が暗殺されていなかったら、この本が世に出ることもなかった。
店頭に並んだのは安倍「国葬」直後の10月初頭。実質的な執筆期間は1ヵ月半だったが、「日本の保守とはいったい何か」を自分なりに走りながら考えた次第である。乞御高評。
ビジネス社 / 1650円 / ISBN 4828424474
■悲劇の宰相 安倍晋三 清和会の血脈
秋山 光人(日本経済新聞出身)
▼自民最大派閥と「世界のシンゾー」の実像
安倍元首相が凶弾に倒れてから4カ月余り。世論を二分した国葬儀を機に、国際政治にも大きな足跡を残した故人を追悼。安倍政治を育んだ自民党最大派閥「清和会」の歴史をひもとき、超長期政権の内外政策を分析・評価したものです。故人が日経ビジネス誌に寄せた時事コラムを収録、森元首相や総裁候補の西村経産相らのインタビュー、主要な安倍スピーチなど豊富な資料を掲載しました。保守系雑誌の追悼号とはひと味違います。
日本経済新聞出版 / 1980円 / ISBN 4296115499
