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会員が出版した書籍を、著者自身によるワンポイント紹介とともに掲載しています。


■上海 特派員が見た「デジタル都市」の最前線

工藤 哲(毎日新聞秋田支局記者)

 

▼上海から見たコロナ禍前後の中国

 

 新型コロナウイルスの感染拡大で異例の都市封鎖が伝えられる上海。多くの駐在員らが住み、日本とのつながりが深い街だけに、今後の影響が気になります。この街やその周辺地域はそもそもどのような場所なのか。2018〜20年秋に駐在し、取材してきたことをできる限り振り返りました。今年は国交正常化から半世紀の節目でもあり、日中関係の現在と今後を考えるうえでも役立てていただけましたら幸いです。


平凡社 / 1円 / ISBN 4582859984

■検証 政治改革 なぜ劣化を招いたのか

川上高志(共同通信社特別編集委員兼論説委員)

 

▼改革を総括し、議論のたたき台を提示

 

 約30年間の政治改革で首相の権限は強くなりました。しかし、新型コロナ対応の混迷に象徴されるように、首相官邸の独善が目立ち、過誤は修正されず、無責任体制に至っています。一連の改革が目指したのは、こうした政治の姿だったのでしょうか。

 官邸と国会や与野党、官僚機構との「抑制と均衡」の関係が崩れた原因を分析し、新たな選挙制度改革などの提言を試みました。議論のたたき台になればとの思いです。


岩波書店 / 990円 / ISBN 4004319153

■そして陰謀が教授を潰した 青山学院春木教授事件 四十五年目の真実

早瀬 圭一(毎日新聞出身)

 

▼女子大生強姦事件の真相を追う

 青山学院大学春木教授が女子学生を研究室で強姦するというショッキングな事件は、昭和48年3月20日、朝日新聞がスクープした。毎日新聞社会部遊軍記者だった私はデスクに叩き起こされた。その日から50年近く経って、当時の資料を基に改めて関係者を捜し、最後には当事の女子学生まで突き止めることができた。やっと単行本になり、さらに細部を点検し、青学卒の直木賞作家姫野カオルコ氏のユニークな解説を得てこの度小学館文庫に収まることができた。

 


小学館 / 858円 / ISBN 4094071083

■中国、13の噓

古森 義久(産経新聞社ワシントン駐在客員特派員)

 

▼中国公式発表の虚報をどう見破るのか

 中華人民共和国とはどんな国家なのか。一党独裁のその政権下では軍事、政治、経済、人権など秘密の幕に覆われ、実態がわからない。アメリカとともに中国の国際秩序改変の膨張に押される日本にとってその実態を知ることは不可欠となる。では中国当局が公式に発表する情報とその向こうにある真実とはどう異なるのか。中国の公式発表の虚報をどう見破るのか。北京とワシントンの駐在経験が長い筆者がアメリカ側の中国徹底研究を基に「中国の嘘」の発見方法を報告する。

 


飛鳥新社 / 1500円 / ISBN 4864108641

■自分を変えたい 殻を破るためのヒント

宮武 久佳(共同通信社出身)

 

▼自分と仲間以外はただの風景?

 大学教員になって12年、カラにこもる学生の「内向き化」が気になります。質問はしないし、他人に道を尋ねない。スマホ時代、「(学生にとって)自分と仲間以外はただの風景に過ぎない」との説に納得します。

 本書は若い世代に「上手に自分のカラを破ろうよ」とメッセージを発しました。だけど「あるある」と大人から共感を得ます。若者は親や学校の先生、大人社会を映す鏡なのでしょう。こんな彼らにしたのは誰か。学生を知れば「ニッポンの未来」が分かる?

 


岩波書店 / 946円 / ISBN 4005009441

■ブラジル企業 多国籍化の構図

松野 哲朗(日本経済新聞出身)

 

▼新興国から飛躍する条件探る

 かつて多国籍企業といえば先進国生まれと相場が決まっていた。しかし、現在は新興国の企業が数多く世界市場で活躍している。本書はブラジルにおける国家や為替相場の役割を中心に新興国から国際企業が生まれる条件を探っている。航空機製造のエンブラエル、鉄鉱石採掘のヴァーレ、食肉処理のJBSという同国を代表する3つの会社の事例研究に基づく。筆者が新聞社を退職した後に執筆した博士論文がベースであり、学術書に属するが、図表やインタビューを生かして読者の幅を広げるように心がけた。


日本評論社 / 6050円 / ISBN 453554025X

■憲法政治 「護憲か改憲か」を超えて

清水 真人(日本経済新聞社編集委員)

 

▼安倍流改憲の失敗の本質とは

「憲法政治」とは「憲法を巡る政治」や「憲法を取り扱う政治」といった意味だ。本書はこの10年の憲法を巡る日本政治の潮流を、現場取材から描き出すドキュメントである。安倍晋三元首相が築いた「1強政治」でも憲法9条などの改正は実現できなかった。その失敗の本質はどこにあるのか。個別的・集団的自衛権、象徴天皇と国民主権、新型コロナウイルス緊急事態やデジタル改革など多様な論点を追い、憲法政治の新たな地平を探った。


筑摩書房 / 1034円 / ISBN 4480074473

■志縁のおんな もろさわようことわたしたち

河原 千春編著(信濃毎日新聞社記者)

▼女性史研究家の半生たどる 

 信濃毎日新聞くらし面の連載をもとにした単行本です。長野県出身の女性史研究家・もろさわようこさん(96)の半生をたどりながら、いち早く女性の戦争責任を訴え、同時代にウーマンリブを評価した思想の先駆性に迫りました。ジェンダーという概念が一般的になる前から、社会的・文化的に性差別がつくられたことなどを訴えたもろさわさんの文章12編も収録。コロナ禍に揺れる社会について語ったインタビューも掲載しています。


一葉社 / 3300円 / ISBN 4871960838

■地域発ドキュメンタリーが社会を変える 作り手と映像祭の挑戦

市村 元(TBS出身)

▼社会を問う 地方からの生の声 

 政務活動費の闇に切り込んだ調査報道、大企業の働き方を変えさせたドキュメンタリー、汚染された湖を住民とともに蘇らせた長期のキャンペーン報道、市営射撃場の鉛汚染を告発した第三セクター、沖縄あるいは被災地の小さき民を見つめ続けた静かな告発。40年余の歴史を重ねた「地方の時代」映像祭には毎年全国から〝社会を問う〟多くの映像作品が寄せられます。地域の課題に向き合う制作者の生の声を感じていただければ幸いです。

音好宏氏、「地方の時代」映像祭実行委員会との共編


ナカニシヤ出版 / 2750円 / ISBN 4779516064

■日本財団は、いったい何をしているのか 第七巻・コロナ禍とパラリンピック

鳥海 美朗(産経新聞出身)

▼見えざる敵との未曽有の闘い 

 2年以上におよぶ新型コロナウイルス感染症との闘いは、さまざまな社会課題の解決に取り組んできた日本財団にとっても、まさに未曽有の経験だった。もともとは東京2020パラリンピックの支援を通じて障害者スポーツのすばらしさを伝え、共生社会の実現を目指そうと準備を重ねてきた。それが感染症で一転し、患者の宿泊療養施設の設営や無料PCR検査の提供など対コロナ禍の最前線に。闘いはなおも続いた。


木楽舎 / 1650円 / ISBN 4863241623
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