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会員が出版した書籍を、著者自身によるワンポイント紹介とともに掲載しています。


■風と風車の物語──原発と自然エネルギーを考える

 伊藤章治(中日新聞出身)

 
▽風のエネルギーの可能性

江戸時代の帆船「北前船」に惹かれ、以前から民衆の暮らしと風をテーマに「風の社会・文化史」を書きたいと思っていた。「風の街をつくる」「風仕事」などの章立てで書き始めたところにフクシマ原発事故が起こる。急遽、「風に代表される自然エネルギーは原発に取って代われるか」の章を加えた。北海道や東北の地では、十分すぎるほどの風が吹き、人々のやる気も十分。「自然エネルギーの普及を妨げているのは政治の無策」と、改めて痛感した。
論創社  / 0円 / ISBN 4846011496

■生きてやろうじゃないの! 79歳・母と息子の震災日記

武澤忠(日本テレビ・チーフディレクター)母・武澤順子との共著

▽家族の絆の物語

「被災地の一軒一軒に、それぞれに違った苦悩や悲しみがある」…そのことを伝えようと、被災した実家の母を撮り続けた1年間。その模様をまとめ3月に放送した「リアル×ワールド 母と僕の震災365日」は大きな反響をいただきましたが、中でも注目されたのが母の震災日記でした。そこに綴られた、79歳で被災地に生きる女性の、赤裸々な想い。絶望、葛藤、そして希望…これは震災の記録ではなく「家族の絆の物語」。



青志社  / 0円 / ISBN

■昭和、平成を「食」とともに歩んだ 岸朝子の命の食卓

知野恵子(読売新聞編集委員)


▽日本人の食の変化と料理記者 
人気テレビ番組「料理の鉄人」の審査員をつとめ、「おいしゅうございます」で一躍有名になった岸朝子さん。88歳の今も、食ジャーナリストとして活動を続けている。専業主婦だった岸さんは、30歳を過ぎてから料理記者になり、以来、日本の食を見つめてきた。様変わりした食の話はもとより、記者生活の体験談が面白い。「鍋釜記者」と揶揄されながらも、歩いて、自分の目と舌で確かめ、わかりやすく伝えることに腐心した。時代や追いかけるテーマは違っていても、記者の心は共通だと感じさせられる。「料理の鉄人」の裏話も楽しい。



主婦の友社  / 0円 / ISBN 4072841676

■欧州のエネルギーシフト

 脇阪紀行(朝日新聞論説委員)

 
▽エネルギー革命最前線の現場報告 
「3・11」を機に日本ではエネルギー政策が論争テーマになったが、欧州では1970年代からエネルギー問題は市民運動の焦点だった。ただ国民投票で脱原発を決めたスウェーデンに今なお、10基の原発が稼働しているように、脱原発実現には周到な政策的準備が必要だ。原発依存から脱却しようとする日本に何が必要か。ドイツや北欧などの現場ルポからヒントを得ていただきたい。



岩波新書 / 0円 / ISBN 4004313708

■喪われたレーモンド建築 東京女子大学 東寮・体育館 東京女子大学レーモンド建築 東寮・体育館を活かす会編

報道する立場で長年働いたこともあって、多種多様な運動を見るとき常に距離をおいて観察する癖が身についていた。それが6年前、母校東京女子大学キャンパス内の歴史的建造物を解体する計画が公表されると、突如自分が言いだしっぺになり、渦中に立ってしまった。素人集団が仲間を募り、建築史や構造学などの専門家に支援を仰いで、微力を尽くしたが、ついに不首尾に終わった行動の顛末を綴った報告書である。人口減少社会での大学の経営問題がからんでスクラップ&ビルドでの対応例は多い。立派な中層ビルの快適な大教室で、学生はどんな空間の記憶を抱いて巣立つのだろうか。今も考えさせられている。


同会代表 日本経済新聞出身 藤原房子
工作舎 / 2円 / ISBN 4875024436

■キッシンジャー回想録 中国 上下

松尾 文夫 共同通信出身 


久しぶりに古巣の共同通信外信部の後輩たちと、一緒に仕事をする幸運に恵まれた。あのヘンリー・キッシンジャーが1971年7月の北京秘密訪問以来の米中関係を回顧し、大国化した中国との「相互進化」の道を説く英文で約600ページの大作の全訳を、元北京支局長の塚越敏彦氏を総括に松下文男、横山司、岩瀬彰、中川潔各氏の翻訳、私の解説で3月末、岩波書店から上下2巻(各2940円)で出版することができたからである。キッシンジャーは89歳。しかし、習近平次期国家主席とも対話する対中外交の「現役」で、日本には持ち得ない米中関係の素顔を赤裸々に語っている。売れ行きは良いようで、昨夏からのチームワークが実った感じだ。クラブに一部寄付したので、一読いただければ幸いです。



岩波書店 / 0円 / ISBN 4000238744

■日本経済復活、最後のチャンス 変化恐怖症を脱して「3K立国」へ

三橋 規宏(日本経済新聞出身) 



▼成長神話と決別した新しい日本人に


東日本大震災と深刻な原発事故が、人の痛みが分かる日本人を復活させるきっかけになった。GDPの増加が人を幸せにするという成長神話が、お金万能主義の冷たい社会を生み出してしまった。経済合理主義一辺倒から抜け出し、郷土愛、弱者に対する同情など多様な動機で行動する日本人の登場が温もりのある社会をつくる。そのための手っ取り早い方法は、成長神話と決別した新しい日本人に生まれ変わることである。これが本書のメッセージです。



朝日新書 / 0円 / ISBN 4022734523

■待ったなし!エネルギー&カーボンマネジメント

藤井 良広編著(日本経済新聞出身)


▼エネルギー効率化が新たな成長を


本書の視点はエネルギーと気候変動対策の両方にある。福島原発事故後、日本のエネルギー政策は崩壊するとともに、国際的責務の地球温暖化対策への対応も急務となっている。にもかかわらず、政府も企業も、伝統型の縦割り政策、経営手法から脱しきれない。化石燃料から再生可能エネルギーへ、エネルギー効率化こそが新たな成長につながる。業際、知際の視点で、両分野の専門家の方々の知見を集めた。今を読み解く一冊として一読願いたい。



日刊工業新聞社  / 0円 / ISBN 4526068543

■高橋是清と井上準之助─インフレか、デフレか

鈴木 隆(日本経済新聞出身)


▼命を懸けた国債との戦い


ギリシャ国債市場の動揺は全世界に波及しそうな勢いである。歳入の過半を借金で頼っている我が国にとっても他所事ではない。


この本は昭和初期、命を懸けて国債と戦った井上準之助と高橋是清の政争の物語である。井上の非募債主義によるデフレ政策か、高橋の日銀引き受けによるインフレ政策か。解答は読者に任されている。消費税─国債増に政治生命をかける野田か。全てを捨てて反対する小沢か。現代の問題でもある。



文春新書 / 0円 / ISBN 4166608584

■自衛する老後 介護崩壊を防げるか

河内 孝(毎日新聞出身)


▼介護危機の実像に迫る


「とうとう『野たれ死に』ならぬ『家(や)たれ死に』の時代が来てしまった。これから始まるのは恐ろしい(介護)戦争ですよ。介護・医療は、本当に総力戦ですから」。「高齢社会をよくする女性の会」の樋口恵子理事長は最近のセミナーで、こう声を震わせた。世界保健機関(WHO)は4月、地球規模で進む高齢化により、「2050年には人類100人中、1人が認知症に侵される」と発表した。その先頭を疾走するのが、わが国である。ところが「総力戦」を戦い抜く武器になるはずの介護保険の先行きが危うい。制度設計が右肩上がりの経済社会を前提に作られているから土台が崩れ始めているのだ。


「自衛する老後」では、これら危機の実像に迫り、「在宅介護はいいことだ」という厚労省発の常識に疑問を提起した。ご一読あれ。



新潮新書  / 0円 / ISBN 4106104709
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