マイBOOK マイPR

会員が出版した書籍を、著者自身によるワンポイント紹介とともに掲載しています。


■ドキュメント平成政治史2 小泉劇場の時代

後藤 謙次(共同通信客員論説委員)

▽長期政権の要因とは

「小泉劇場」の演目は実に多彩だった。刺客候補を繰り出した郵政選挙。電撃的な北朝鮮訪問。米大統領ブッシュとの盟友関係に基づく初の自衛隊の海外派遣。さらに小泉純一郎首相は5年5カ月の任期中に衆参2度ずつ、計4回も国政選挙の指揮を執った。このめまぐるしい動きこそが、小泉長期政権を可能にした大きな要因と言っていいかもしれない。古いメモから政治家の肉声を拾い出して小渕、森、小泉の三代の政権を検証した。次回、第3巻は現在執筆中で「第1次安倍内閣から第2次安倍内閣発足まで」。年内に刊行予定です。


岩波書店 / 2300円 / ISBN 4000281682

■異形国家をつくった男 キム・イルソンの生涯と負の遺産

大島 信三(産経新聞出身)

▽長いスパンで検証する

北朝鮮の核開発や拉致事件にはそれぞれに発端があり、そこに至る経緯があります。稀代の独裁者といっても時代や年齢と共に変化し、そのときどきに多面的な顔を見せます。信頼性に欠けるところもあるといわれる晩年の回顧録も敬遠せず、真正面から取り組みました。キム・イルソンの人生は北朝鮮史そのものであり、「ああ、そういうことだったのか」と読み手がストンと腑に落ちるような内容にしたつもりです。アマチュアの目線でこの人物の意外性の発掘も心がけました。


芙蓉書房出版 / 2300円 / ISBN 482950627X

■日本と韓国は「米中代理戦争」を闘う

鈴置 高史(日本経済新聞編集委員)

▽米国のレッドラインを越えた韓国

2014年7月、訪韓した中国の習近平国家主席とともに、韓国の朴槿恵大統領は日本の集団的自衛権の行使容認を非難しました。朴政権の「離米従中」に対し、米国が警告を発する最中でした。韓国の親米保守は「中国の使い走りと米国に見なされる」と真っ青に。しかし大統領は聞く耳を持ちません。韓国はどこへ行くのか――。日経ビジネスオンラインに連載中の「早読み 深読み 朝鮮半島」の単行本化、第4弾です。


日経BP社 / 1400円 / ISBN 4822277909

■甦る被災鉄道―東日本大震災を乗り越えて

大澤 賢(東京新聞出身)

▽鉄道にみる大震災からの復旧と教訓

東北新幹線や三陸鉄道が素早く復旧した背景には、鉄道事業者の強い意志とライバル会社を含めた鉄道マンの献身、国民の熱い支持があった。一方、気仙沼線や常磐線など津波被災・原発事故線区は復旧の見通しが立っていない。大震災からの復旧はまだ道半ばであり、多くの教訓を踏まえて、迫る南海トラフ巨大地震と首都直下地震に備えよと訴えている。会員各位のご批評を乞う。


東京新聞出版局 / 1600円 / ISBN 4808309920

■真実の「わだつみ」 学徒兵 木村久夫の二通の遺書(加古陽治編著)

加古 陽治(東京新聞文化部長)

▽いまだからこそ伝えたい戦争の真実

戦没学徒の遺稿を集め、長く読み継がれる『きけ わだつみのこえ』。その中でも特別な遺書として巻末に掲載されている京大生・木村久夫の遺書は、実はもう一通存在した。それだけではない。『わだつみ』の遺書は、2つの遺書を合体させ、大幅に改変したものだった。本書は、昭和史の常識を覆す東京新聞のスクープで明らかになった父親宛ての遺書と、田辺元『哲学通論』の余白に書かれた遺書の全文を収録。記者による90枚の書き下ろし原稿を加え、学問の道に生きようとした木村の生涯と、木村が戦犯として処刑される原因となった「カーニコバル島事件」、遺書改変の真相に迫った。
 政府が、戦後長く続いた平和主義を転換させようとしているいまだからこそ、加工されていない木村の生の声や背景にある事実を通じて、戦争の真実を知ってほしい。


東京新聞出版局 / 900円 / ISBN 4808309955

■科学ジャーナリストの半世紀 自分史から見えてきたこと

牧野 賢治(毎日新聞出身)

▽科学記者の経験伝えたい

科学記者の「遺言」の書のつもりで、足かけ6年がかりでまとめた。科学記者としての半世紀の大半を新聞社で活動したが、個人的な経験は書き残さなければ消えてゆく運命にある。何を書き、何を書けなかったか、何を考え、何を伝えたいのか。筆者の見聞は、概して些細なエピソードが多いが、若い科学ジャーナリストに読んでもらいたいと思う。自分史から普遍的なものを見てもらえれば幸いである。


化学同人 / 2200円 / ISBN 4759815716

■現代ジャーナリズム事典(武田徹、藤田真文、山田健太監修)

山田 健太(専修大学教授)

▽いまを生き、いまを知る

ジャーナリズムにまつわる事象を網羅的に解説する初の事典。法律家、研究者、現役の新聞記者ら約90人が執筆を分担、思想・倫理・運動・表現・裁判・事件・規制・団体など多岐にわたる内容の約700項目を収録。原発報道などでメディアのあり方が根本から問い直され、表現の自由を制約する社会の動きが目立ってきた。社会の目指すべき方向を一人一人が考え、ジャーナリズムをみんなが理解し、その健全な発展を守っていくために、ぜひ多くの人に手にしてもらいたい。


三省堂 / 4500円 / ISBN 4385151083

■誰も語らなかった〝日米核密約〟の正体 安倍晋三・岸信介をつなぐ日本外交の底流

河内 孝(毎日新聞出身)

▽日米密約の真相解明に迫る

この本を書くきっかけを与えてくれた元毎日新聞社社長の斎藤明氏は、昨年6月死去した。核持ち込みの日米マネジメントを探る「灰色の領域」取材チームに参加したのは1980年暮れ。連載は、古森義久記者の衝撃的なライシャワー・インタビューで幕を閉じた。斎藤記者は81年度の日本新聞協会賞に輝いた。30年後、民主党政権下で核持ち込みについて「密約調査」が行われたが、真相解明には至っていない。なぜか? 一読され、その裏面を知っていただければ幸いだ。


角川書店 / 800円 / ISBN 4041014905

■国際機関で見た「世界のエリート」の正体

赤阪 清隆(特別賛助会員 元・広報担当国連事務次長、現・フォーリンプレスセンター理事長)

▽日本の若者の挑戦に期待

グローバルな人材の育成が叫ばれていますが、国際機関でこそ日本人がもっと活躍してほしいと思ってこの本を書きました。国連本部をはじめ4つの国際機関で勤務しましたが、どこでも日本人職員があまりにも少ないのです。どうしてなのでしょうか。国際公務員の仕事には憂鬱な面もありますが、魅力の方が断然多いので、その正しい姿を知ってもらったうえで、日本の若者にグローバルな職場での活躍に挑戦してもらいたいと思います。


中央公論新社 / 780円 / ISBN 4121505026

■官房長官 側近の政治学

星 浩(朝日新聞特別編集委員)

▽最高権力者にどう仕えるか

毎日といっていいほど、新聞やテレビに登場する内閣官房長官。戦後、58人の政治家が経験している。最高権力者の首相にどう仕えるか。首相を間近に見ているだけに、時には「俺の方が……」といった「欲」も頭をよぎる。
そんな興味深い官房長官という仕事を解明してみた。名長官のベスト3なども、独断で選んでみた。権力者と側近の奮戦の日々、そして彼らの素顔をのぞいてみてください。


朝日新聞出版 / 1200円 / ISBN 4022630213
ページのTOPへ