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会員が出版した書籍を、著者自身によるワンポイント紹介とともに掲載しています。


■福島と原発 誘致から大震災への五十年(福島民報社編集局著)

佐藤光俊(福島民報取締役編集局長)

東京電力福島第一原発事故から2年7カ月経過した。いまなお、汚染水問題など新たな対応が迫られる事態になっている。国はようやく東電任せにせず、前面に出て事故収束にあたる姿勢をみせているが、福島県民にとってみれば、遅きに失した感が否めない。  本書は平成23年10月から25年2月までの計12部169回にわたった長期連載をまとめた。地域振興のため、原発との共生に未来を託した人々の挫折、電源三法交付金・核燃料税をめぐって県、市町村、東電、国が繰り広げた「電力マネー」の攻防などを描いた。国のエネルギー政策に翻弄され続けた地方の声を感じ取ってほしい。なお、24年度新聞協会賞を受賞した「東日本大震災 東京電力福島第一原発事故 一連の報道」の一部でもある。


早稲田大学出版部 / 2940円 / ISBN 465713017X

■不屈の春雷─十河信二とその時代(上・下)

牧 久(日本経済新聞出身)

▽新幹線生みの親、十河信二の生涯

71歳で国鉄総裁に就任し、一世一代の〝大ウソ〟で東海道新幹線の実現にこぎつけた十河信二という男とは何者だったのか。十河家に残された大量の録音テープや故郷・四国の西条図書館に寄贈された「備忘録」など膨大な資料から彼の生涯を追った。恩師・後藤新平との出会い。関東大震災後の復興局疑獄事件。満鉄理事として石原莞爾らと夢見た王道楽土の「満州国」。東条英機暗殺計画への関与。鉄道界の先人たちの夢だった広軌新幹線の実現。壮大な彼の人生ドラマは、まさに「歴史は物語」であった。


ウェッジ / 0円 / ISBN 4863101163

■インドネシア9・30クーデターの謎を解く スカルノ、スハルト、CIA、毛沢東の影

千野境子(産経新聞出身)

▽戦後東南アジア史のテキストに

北爆開始、文化大革命勃発、印パ衝突…など世界を揺るがした1965年。もう1つ大事件が起きた。9・30クーデター未遂事件だ。スカルノからスハルトへ。親中・容共路線から親米・反共路線へ。そして孤立から国際協調へ。事件はインドネシアのみならず、東南アジアの政治地図も大きく塗り替えた。  日米公文書などを読みつつ、謎多き事件の解明を試みた。いま米中は同じ地域で再び競う。ASEANなど戦後東南アジア史のテキストとしても読める。


草思社 / 2205円 / ISBN 4794220065

■中国における報道の自由 その展開と命運(孫旭培著・高井潔司ほか翻訳)

高井潔司(読売新聞出身)

▽中国の「報道の自由」どうする

中国の現行憲法でも規定されている報道の自由。しかし、これまで実行されたことはない。筆者は1980年代、その実現に向けた報道法案の制定作業の実質的責任者だった。作業は天安門事件によって頓挫した。だが、市場経済の全面展開で、ますます必要性は増している。国内では禁書扱いの本を日本で先駆けて翻訳出版した。


桜美林大学北東アジア総合研究所 / 3500円 / ISBN 4904794338

■わが街再生──コミュニティ文化の新潮流

鈴木嘉一(読売新聞出身)

▽地域おこしの実情を伝えるルポ

日本のあちこちで地域社会のコミュニティが崩れかけている。地方の疲弊や衰退を人間の体にたとえれば、血液が手足の指先まで行きわたらず、末端から次第に病んでいくことを意味する。  こうした厳しい現状に対し、民間の知恵と活力で「わが街を再生させたい」と奮闘する人々がいる。「わが街のラジオ」のコミュニティFM、「街中の映画館」再生、映画やテレビドラマのロケ隊を誘致するフィルムコミッション、芝居小屋の復興、産業観光の振興……。全国40カ所以上を訪れ、「コミュニティ文化」を担う人たちの活動をとおして、地域おこしの実情を伝えるルポである。


平凡社新書 / 840円 / ISBN 4582857019

■原子力 負の遺産 核のごみから放射能汚染まで(北海道新聞社編)

関口裕士(北海道新聞報道センター)

▽原子力の根源的課題を問う

北海道新聞朝刊1面で連載したJCJ賞受賞企画に加筆しました。「核のごみ どこへ」「核燃半島」「もんじゅという夢」「廃炉時代」「放射能 見えない汚染」と、インタビューの6部構成です。  行き場のない「核のごみ」高レベル放射性廃棄物は、原子力政策の先送りと行き詰まりの象徴です。北海道でも処分場誘致の動きがあるこの問題を起点に、原子力の課題を推進側、反対側双方への取材を通じて探りました。


北海道新聞社 / 1575円 / ISBN 4894537052

■小泉政権一九八〇日(上・下)

倉重篤郎(毎日新聞論説室専門編集委員)

▽小泉時代の記録を残す

なぜ小泉政権が5年半も続いたのか。その後1年交代の短期政権が日本政治をスポイルしてきたのを考えると、どうしても回答が欲しかった。靖国参拝、電撃訪朝、事実上の安倍指名にも踏み込んだ背景描写をしたかった。果たして狙い通りにいったかどうか。読んで評価していただくしかない。小泉純一郎氏本人からの取材ができなかった、という弱点は重々承知しているが、あの時代を取材した者として記録本を残しておきたかった。


行研 / 0円 / ISBN 4877320229

■「財界の鞍馬天狗」中山素平さんが言い遺したこと 指導者の条件

国正武重(朝日新聞出身)

▽そっぺいさんロングインタビュー

〝そっぺいさん〟の愛称でも親しまれた中山さん。財界の鞍馬天狗の異名をとった元日本興業銀行頭取であり、「高度成長への神通力」「戦後金融史を体現」「ミスター興銀」「奔放な資本主義に警鐘」と評された。高度成長期の日本の経済界をリードした伝説的な人への生前ロングインタビューを電子書籍にて出版。インターネットストアでどうぞ。http://www.artislong.jp/works/kuramatengu.html


電子書籍版 / 500円 / ISBN

■時代に挑んだ経営者 道面豊信「もう一人の白洲次郎」─経済版─

辻 知秀(日本経済新聞出身)

▽知られざる国際経済人の全容

激動を生き抜いて功績を残した先人・経営者の足跡を史実に沿って掘り起こし、今後のグローバル日本に役立てたい、と約10年かけた。道面豊信は1888年に生まれ、戦後17年間『味の素』(株)の社長を務め、1965年にあっさりと第一線を退いたため一般には知られていない。同年代に政治の舞台で活躍した白洲次郎と対比し、経済・産業分野で戦後復興に貢献大だった国際人を浮き彫りにした。日本再構築が問われているいまこそ、真の挑戦者に学ぶべし、との問題意識である。


創英社/三省堂書店 / 2310円 / ISBN 4881425978

■実写 1955年体制

宇治敏彦(中日新聞社相談役)

▽田中角栄首相の「5つの大切」

今年は自民党一党支配の1955年体制が崩壊してから満20年。政界、官界、経済界、労働界などを取材した体験から戦後日本が一番輝いていた時代の賛歌と挽歌を、論文でなくジャーナリストの目で描きました。首相官邸から頼まれて田中首相の「5つの大切、10の反省」をつくった経緯や日本列島改造論の改定版が田中退陣とともに幻に終わった経緯なども本書で初めて明らかにしています。


第一法規 / 2625円 / ISBN 447402902X
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