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会員が出版した書籍を、著者自身によるワンポイント紹介とともに掲載しています。
■野球博覧 Baseball Tencyclopedia(大東京竹橋野球団S・ライターズ編)
原田三朗(毎日新聞出身・第4代監督)
▽ 竹橋野球団の愉快な歴史
大東京竹橋野球団は毎日新聞の論説委員や編集委員が集まってつくった草野球チーム。都内各社の同好の士とゲームを楽しんだが、草野球も衰退、創立30年の今年2月に解散。その記念誌として団員たちが執筆、刊行した(編集委員長は第5代監督・諸岡達一)。アメリカにも遠征した「大毎野球団」など毎日新聞が日本野球の発展に果たした軌跡から日本野球にまつわる人物伝、戦後初来日のサンフランシスコ・シールズ全試合詳報、野球の発祥に関わる最新の知見まで、焼け跡闇市三角ベース派には、読み出したらやめられない。Tencyclopediaは、天才とエンサイクロペディアを合わせた造語。
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■「スイカ」の原理を創った男 特許をめぐる松下昭の闘いの軌跡
馬場錬成(読売新聞出身)
▽日本の知財制度と特許裁判の非合理
JRや地下鉄、コンビニなどで使っているスイカなどの非接触ICカードの原理は、1985年に日本の大学教授が発明して日米に特許出願した。米国ではすぐに特許になったが、日本では19年余かかった。権利が認められたとき、非接触ICカードは普及していた。発明者は特許侵害訴訟を起こすが敗訴する。その過程を克明に追跡し、日本の知財制度と特許裁判の非合理を提起し、発明者がいかに報われないかを示し、今後の制度改革も提言した。
日本評論社 / 2415円 / ISBN 4535519854
■1971年 市場化とネット化の紀元
土谷英夫(日本経済新聞出身)
▽グローバル化の源流を求めて
筆者が新聞記者になった1971年は、2つのニクソンショック①ニクソン米大統領の訪中発表(実行は翌年)と②ドルと金の交換停止があった年だ。「ブレトンウッズ体制」(通貨の固定相場制)が崩れ、中国が国連に迎えられたこの年、情報技術では、ネットワーク化に必須のマイクロプロセッサも生まれた。市場化、ネット化、新興国の台頭と「グローバル化」の主要な要素が出そろった年に、焦点をあてた。
NTT出版 / 1995円 / ISBN 4757123310
■日本人らしさの発見 しなやかな〈凹型文化〉を世界に発信する
芳賀 綏(個人D会員、東京工業大学名誉教授)
▽世界の中の日本人再発見
「眼からウロコ」と評されて心強い。中韓両国はそもそも日本と〝近くない〟国だったと得心してもらえた。世界は、6~7千年も前から、ヨーロッパから中韓にまで及ぶ〈凸型文化圏〉と、日本や東南アジア諸国その他の〈凹型文化圏〉に分かれ始めた。その風土的・歴史的背景を知らない近隣幻想では真の友好へ前進できない。そのことや戦時日本の総括も含め、世界の中の日本人の位置と役割の再発見を、と縦横に、平明・懇切に説きました。
大修館書店 / 2100円 / ISBN 4469213462
■原発災害、その時テレビは… ~終わりの見えない取材の中で~
佐藤 崇(福島中央テレビ取締役報道制作局長)
3年が過ぎようとする中で、あの時の記憶が薄れかけている。映像や番組の形で記録し続けてきたつもりだが、時にこぼれ落ちていく。本書は、応援を継続いただいているNNN各局に防災対応の参考にしてもらうことを目的に、地元メディアとしてどう対応したかを主題にまとめたが、これほどの大災害ではスタッフの個人的な事情も無視できなかった。取材と被ばくの不安、家族の安全との間の葛藤についても寄稿を求め、あるいは聞き取った。ロジスティックスやローカル特番編成、民放ならではのCM対応など、さまざまな混乱とその対応ぶりについても記録した。プライバシーに関わる部分もあり非売品としたが、長く続く福島の闘いの1つの側面が今後の防災減災のためにも記憶されればと願う。
/ 0円 / ISBN
■リー・クアンユー 未来への提言
小池洋次(日本経済新聞出身)
▽各界の指導者に読んでもらいたい
シンガポールの建国の父で、「アジアのオピニオンリーダー」と言われた政治家のインタビュー集を監訳しました。その危機意識の強さと行動的知性の在り方から日本への教訓を読み取っていただきたいと思います。監訳書とはいえ、日本人向けに構成を変え、さらに、各章ごとの説明と、リー・クアンユー論というべき解説をつけました。自著を刊行したような気分です。この仕事を引き受けたのは、リー氏は私が記者時代に最も刺激を受けた人物だったからでもあります。
日本経済新聞出版社 / 3150円 / ISBN 4532168961
■ミツバチ大量死は警告する
岡田幹治(朝日新聞出身)
▽知らないことほど怖いものはない!
母体や母乳から取り込んだ微量の化学物質(農薬など)が、子どもの脳・神経系の発達を阻害し、発達障害の原因となる──そんな研究がいくつも発表されていることをご存じだろうか。このような、知られることの少ない環境化学物質の危険性を、最新の情報をもとに具体的に明らかにした。とっつきにくいテーマなので、ミツバチという環境の変化に敏感な生き物の助けを借り、わかりやすくするよう心がけた。豊かな社会を支える近代科学技術文明への批判でもある。
集英社新書 / 798円 / ISBN 408720717X
■有害化学物質の話 農薬からプラスチックまで
井田徹治(共同通信編集委員)
▽有害化学物質汚染の入門書
ダイオキシンやPCBなどに関する長年の取材結果をまとめた地球環境問題としての有害化学物質汚染の入門書です。汚染は発展途上国や極地でも深刻化し、妊娠中の母親を通じた胎児への影響の懸念も高まっています。日本では「空騒ぎだった」などと言われている環境ホルモンの問題も、海外ではこの15年ほどの間に研究が進み、近年、さまざまな進展がみられます。ここでも重要なのは「予防原則」と「世代間の公平性」の視点です。
PHP研究所 / 987円 / ISBN 4569814689
■金正恩の北朝鮮 独裁の深層(黒田勝弘・武貞秀士共著)
黒田勝弘(産経新聞ソウル駐在客員論説委員)
▽北朝鮮は面白い!
韓国では日本批判として「日本はドイツに学べ」とよく言うが、筆者は「韓国こそドイツに学びなさい」と反論している。早く南北統一して、東ドイツ出身のメルケル首相のように北朝鮮出身の大統領を生みなさい、それが民族的力量じゃないの、と。1970年代のソウル語学留学時代以来の友人である元防衛研究所の武貞秀士氏と、そんなことも含め語り合ってみた。お互いかなり異見はあったが「北は面白い!」では完全一致しました。
KADOKAWA / 840円 / ISBN 4046534249
■なぜ独裁はなくならないのか 世界の動きと独裁者インタビュー
千野境子(産経新聞出身)
▽若い読者に世界を見てほしい
アラブの春で起きた独裁者たちのドミノ倒し。その末路に、ノリエガ将軍やカストロ議長、イメルダ夫人ら独裁的指導者たちとの会見記が久々によみがえった。外信部デスク時代は東欧社会主義の崩壊に、特派員時代はスハルト独裁の崩壊に立ち会った。ベルリンで見たヒトラー大回顧展の衝撃…世界史は独裁者たちが死屍累々だ。歴史への関心をかきたて、世界にもっと目を向けてほしいと、独裁と民主主義を切り口に若い読者に向けて書いた。
国土社 / 1365円 / ISBN 4337187553