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会員が出版した書籍を、著者自身によるワンポイント紹介とともに掲載しています。


■中国における報道の自由 その展開と命運(孫旭培著・高井潔司ほか翻訳)

高井潔司(読売新聞出身)

▽中国の「報道の自由」どうする

中国の現行憲法でも規定されている報道の自由。しかし、これまで実行されたことはない。筆者は1980年代、その実現に向けた報道法案の制定作業の実質的責任者だった。作業は天安門事件によって頓挫した。だが、市場経済の全面展開で、ますます必要性は増している。国内では禁書扱いの本を日本で先駆けて翻訳出版した。


桜美林大学北東アジア総合研究所 / 3500円 / ISBN 4904794338

■わが街再生──コミュニティ文化の新潮流

鈴木嘉一(読売新聞出身)

▽地域おこしの実情を伝えるルポ

日本のあちこちで地域社会のコミュニティが崩れかけている。地方の疲弊や衰退を人間の体にたとえれば、血液が手足の指先まで行きわたらず、末端から次第に病んでいくことを意味する。  こうした厳しい現状に対し、民間の知恵と活力で「わが街を再生させたい」と奮闘する人々がいる。「わが街のラジオ」のコミュニティFM、「街中の映画館」再生、映画やテレビドラマのロケ隊を誘致するフィルムコミッション、芝居小屋の復興、産業観光の振興……。全国40カ所以上を訪れ、「コミュニティ文化」を担う人たちの活動をとおして、地域おこしの実情を伝えるルポである。


平凡社新書 / 840円 / ISBN 4582857019

■原子力 負の遺産 核のごみから放射能汚染まで(北海道新聞社編)

関口裕士(北海道新聞報道センター)

▽原子力の根源的課題を問う

北海道新聞朝刊1面で連載したJCJ賞受賞企画に加筆しました。「核のごみ どこへ」「核燃半島」「もんじゅという夢」「廃炉時代」「放射能 見えない汚染」と、インタビューの6部構成です。  行き場のない「核のごみ」高レベル放射性廃棄物は、原子力政策の先送りと行き詰まりの象徴です。北海道でも処分場誘致の動きがあるこの問題を起点に、原子力の課題を推進側、反対側双方への取材を通じて探りました。


北海道新聞社 / 1575円 / ISBN 4894537052

■小泉政権一九八〇日(上・下)

倉重篤郎(毎日新聞論説室専門編集委員)

▽小泉時代の記録を残す

なぜ小泉政権が5年半も続いたのか。その後1年交代の短期政権が日本政治をスポイルしてきたのを考えると、どうしても回答が欲しかった。靖国参拝、電撃訪朝、事実上の安倍指名にも踏み込んだ背景描写をしたかった。果たして狙い通りにいったかどうか。読んで評価していただくしかない。小泉純一郎氏本人からの取材ができなかった、という弱点は重々承知しているが、あの時代を取材した者として記録本を残しておきたかった。


行研 / 0円 / ISBN 4877320229

■「財界の鞍馬天狗」中山素平さんが言い遺したこと 指導者の条件

国正武重(朝日新聞出身)

▽そっぺいさんロングインタビュー

〝そっぺいさん〟の愛称でも親しまれた中山さん。財界の鞍馬天狗の異名をとった元日本興業銀行頭取であり、「高度成長への神通力」「戦後金融史を体現」「ミスター興銀」「奔放な資本主義に警鐘」と評された。高度成長期の日本の経済界をリードした伝説的な人への生前ロングインタビューを電子書籍にて出版。インターネットストアでどうぞ。http://www.artislong.jp/works/kuramatengu.html


電子書籍版 / 500円 / ISBN

■時代に挑んだ経営者 道面豊信「もう一人の白洲次郎」─経済版─

辻 知秀(日本経済新聞出身)

▽知られざる国際経済人の全容

激動を生き抜いて功績を残した先人・経営者の足跡を史実に沿って掘り起こし、今後のグローバル日本に役立てたい、と約10年かけた。道面豊信は1888年に生まれ、戦後17年間『味の素』(株)の社長を務め、1965年にあっさりと第一線を退いたため一般には知られていない。同年代に政治の舞台で活躍した白洲次郎と対比し、経済・産業分野で戦後復興に貢献大だった国際人を浮き彫りにした。日本再構築が問われているいまこそ、真の挑戦者に学ぶべし、との問題意識である。


創英社/三省堂書店 / 2310円 / ISBN 4881425978

■実写 1955年体制

宇治敏彦(中日新聞社相談役)

▽田中角栄首相の「5つの大切」

今年は自民党一党支配の1955年体制が崩壊してから満20年。政界、官界、経済界、労働界などを取材した体験から戦後日本が一番輝いていた時代の賛歌と挽歌を、論文でなくジャーナリストの目で描きました。首相官邸から頼まれて田中首相の「5つの大切、10の反省」をつくった経緯や日本列島改造論の改定版が田中退陣とともに幻に終わった経緯なども本書で初めて明らかにしています。


第一法規 / 2625円 / ISBN 447402902X

■韓国 反日感情の正体

黒田勝弘(産経新聞ソウル駐在特別記者兼論説委員)

▽昼は反日、夜は親日

韓国駐在は30年以上になり、これまで歴史認識などをめぐって相当、韓国人と論争し韓国批判を展開し、おかげさまで今や韓国メディアからは「日本を代表する極右言論人」などと非難されていますが、このところ日本の出版界ではやりの韓国バッシング本とは趣を異に「それでも日本の記者にとってこれほど面白くて飽きない国はない」という本を書きました。帯封には象徴的に「昼は反日、夜は親日」とあるように反韓・嫌韓本とはひと味違います。


角川学芸出版 / 840円 / ISBN 4046534214

■「日本経済」はどこへ行くのか 1 危機の二〇年/2 再生へのシナリオ

小島 明(日本経済新聞出身)

▽日本の立ち位置と潜在力を読む

経済停滞20年、デフレ15年の日本をいかに再生させるか。その場限りの対応ばかりを繰り返してきた結果、経済構造、経営構造も変わらないまま政府の借金が膨らむ一方です。日本の立ち位置を検証するとともに、潜在力も点検。キワモノ出版が横行していることへの反発もあり、客観的データをたっぷり活用、600ページを超え、上下2分冊の出版となりました。「失われた○○年」の発想は不要。ポスト参院選で肝心なのは「残された時間」を認識し、やるべきことを断固としてやること。政府だけでなく企業も個人にも覚悟が必要。本書が真剣で実りある議論の触媒になることを期待します。


平凡社 / 0円 / ISBN 4582824684

■アメリカ福音派の変容と政治─1960年代からの政党再編成

飯山雅史(読売新聞調査研究本部)

▽米政治を変えた福音派の変容

1980年代に同性愛結婚など宗教の問題がアメリカ政治に持ち込まれてから、共和党と民主党は変わってしまった。外交、財政問題で保守化したうえ、ほとんど宗教政党となった共和党と、世俗化してリベラル色を強めた民主党の、抜き差しならぬ対立の時代が始まったのだ。本書は、この変化の背景を詳細に統計分析し、民主党に忠誠を尽くしてきたプロテスタント福音派の変容が、アメリカ政治を変えてきたことを長期的にフォローした。そこからは、議会を機能不全に追い込んでいる両党のイデオロギー対立が、近い将来に収束する見通しがないことも明らかになる。


名古屋大学出版会 / 6930円 / ISBN 4815807345
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