マイBOOK マイPR

会員が出版した書籍を、著者自身によるワンポイント紹介とともに掲載しています。


■世界を翻弄し続ける中国の狙いは何か 二〇一四~二〇一五年

濱本 良一(読売新聞出身)

▼隣国・中国で過去2年余、何が起きたかを包括的に分析した 中国社会の先行きを読む上での手掛かりを提供するシリーズ3冊目である。

 秋の党大会で総書記再選が確実視される習近平氏がいかに権力を固め、一強体制を築いたのか。ユーラシア大陸を覆う「一帯一路」構想の推進はどう進められたのか。南シナ海での人工島の造成はどう関係するのか。本書を読めば習氏の描く「中国の夢」の実体がおぼろげにせよ浮かび上がるはずである。

 


ミネルヴァ書房  / 4860円 / ISBN 4623079740

■ルポ 農業新時代(読売新聞経済部著)

小川 直樹(読売新聞社経済部)

 農業就業人口や農業所得などの主要指標は総じて右肩下がり。右肩上がりなのは農家の平均年齢と耕作放棄地くらい。日本の農業は大丈夫なのか。これが本書を執筆した動機です。

 取材を通じて感じたのは、農業をめぐる問題の根深さです。農協が売る肥料や農薬はなぜ高いのか。ある県で柑橘類の出荷に使う段ボールはなぜ118種類もあるのか――。不思議なことが次から次へと出てきました。古い制度やしがらみにとらわれず、構造改革を断行できるかどうか。農業新時代を切り開くカギはここにあると思っています。

 本書は、図表や用語解説、コラムを随所に盛り込み、農業の入門書となることを心がけました。自民党の小泉進次郎氏のインタビューも採録しています。農業の世界で今、何が起き、課題は何か知りたい、という方におすすめの1冊です。

 

 


中央公論新社 / 929円 / ISBN 4121505808

■無償の愛をつぶやくⅡ

高尾 義彦(毎日新聞出身)

▼ツイッター俳句と雑文と ほぼ毎日、ツイッターでつぶやいた約730句と、同人誌などに掲載したエッセーを1冊にまとめた。3年前に「河彦」の名で第1集を発行。今回は72歳の誕生日と同時に48年間の会社生活(毎日新聞、日本新聞インキ)を終え、縁ある方々へのお礼も兼ねて。題名は拙句「無償の愛と ビールの泡に つぶやいて」から。雑文は「天皇譲位と忌部族」「いま、なぜ田中角栄なのか」(講演録)「中坊公平さんの三回忌」など。

 


 / 円 / ISBN

■イタリア伯爵 糸の町を往く

富澤 秀機(日本経済新聞社客員)

▼異人さんが有史以来初めて上州にやってきた 日本近代化の夜明け前(明治2年)、馬にまたがったイタリア人7人が中山道を北へ向かった。出迎えたのは前橋藩17万石の武士と警護の80人。

 製糸場などを熱心に視察した一行は、不完全な道具で良質な生糸を生産する様子に驚きつつ、器械による大量生産の必要性も痛感。一行が横浜へ戻った翌3年、前橋では日本で最初の器械製糸場が誕生。5年には富岡製糸場開設へとつながった経緯を明らかにする。


上毛新聞社 / 1296円 / ISBN 4863521766

■霊長類 消えゆく森の番人

井田 徹治(共同通信社編集委員)

▼ホモサピエンスの責任 環境問題をライフワークとする記者として、中南米、アジア、アフリカの森の中で、ユニークで美しい霊長類を数多く目にし、保護に取り組む研究者に出会った。

 人間に最も近い生物種である霊長類の多くを絶滅の淵に追い詰めているのは「ホモサピエンス(賢いヒト)」を自認する人類の行いだ。「このままでは今世紀は霊長類大絶滅の時代になってしまう」―。そんな危機感を込めて1冊の本を書いた。


岩波新書 / 1102円 / ISBN 4004316626

■人民元の興亡 毛沢東・鄧小平・習近平が見た夢

吉岡 桂子(朝日新聞社編集委員・バンコク駐在)

▼通貨と権力の150年史 建国のカリスマ毛沢東は、お札の「顔」になることを長く拒んでいた――。そんな「記録」を見つけたことが、この本を書くきっかけになりました。虚実入り交じる史料と、記者として足を運んだ現場や当局者、歴史家への取材を往復しながら、中国の国家建設の道のりをたどりました。

 通貨は、国籍と国際の交差点でもあります。元と円の因縁は深く、復興を夢見る大国を追いかけるうち、日本を考えることになりました。

 


小学館 / 1944円 / ISBN 4093897719

■トランプ後の世界秩序 激変する軍事・外交・経済

笹島 雅彦(跡見学園女子大学教授・読売新聞出身)

▼政権発足直後の外交政策をメディア出身者らが徹底分析 パリ協定からの離脱表明など、トランプ大統領の暴走が止まらない。世界秩序を揺るがす「現状変更国家」は、中露だけでなく、トランプ政権下の米国も加わったのではないか。

 そんな疑念を抱きながら、グループ研究の成果の一端をまとめた。前嶋和弘・上智大教授のほか、田村秀男・産経新聞特別記者、名越健郎・拓殖大教授、杉田弘毅・共同通信論説委員長らがそれぞれ、分担・執筆している。


東洋経済新報社 / 1620円 / ISBN 4492212329

■正社員消滅

竹信三恵子(和光大学教授・朝日新聞出身)

▼「働き方改革」の実像に迫る 低賃金で不安定な非正社員の実態が知られるにつれ、正社員になりたがる若者が増えている。だがいま、過酷な長時間労働やリストラの横行で、正社員の安定や安心も有名無実化しつつある。非正社員の増加による「量の正社員消滅」と、正社員の働き方の劣化による「質としての正社員消滅」の2つの消滅だ。

 問題は、国民の雇用を守るべき政府が、こうした正社員の劣化政策の旗を振っていることだ。「働き方改革」の実像が、ここにある。


朝日新書 / 821円 / ISBN 4022737107

■富山市議はなぜ14人も辞めたのか 政務活動費の闇を追う(チューリップテレビ取材班)

服部寿人(チューリップテレビ報道制作局長)

 昨年10月、TBSテレビ『報道特集』のオンエアを見た岩波書店の編集者から、「ぜひ本にしたい」と依頼がありました。この取材の記録をなんとか残したいと思い、デスクや記者たちと執筆をすすめました。記者たちは、取材メモやニュース素材を何度も見直し、市議や行政とのやりとりを、極力そのまま伝えています。その息遣いや怒り、葛藤が伝わるように心がけました。

 執筆中に市議が辞職し、本のタイトルを変更したり、原稿を大幅に修正するなど、校了まで気が抜けませんでした。本は、発売した翌週に富山県内の大手書店の週間総合ランキングで1位となりました。県民の政務活動費問題への関心の高さを改めて実感しています。真実を突き詰め、真摯に取材した記者たちの誇りがぎっしり詰まった本です。報道に携わる人たちの何かの手がかりになれば幸いです。

 


岩波書店 / 1944円 / ISBN 4000612018

■絶家を思う

長宗我部友親(共同通信出身)

▼家系、先祖供養をどうするか 土佐の猛将といわれる、わが先祖の長宗我部元親は、土佐から発して、四国をほぼ統一した。その後、秀吉に攻められ、家康によって滅ぼされる。そのため徳川時代は、家名も使えず忍従の生活に耐え、大政奉還によって、ようやく家名を取り戻した。

 だが、民主主義を基本とした現代、「家」というものに対する価値観は大きく変化した。家を継ぐものとして、今後いかに生きていくべきか。墓や先祖供養は。その思い、悩みなどを綴った。

 


新講社 / 1512円 / ISBN 486081553X
ページのTOPへ