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会員が出版した書籍を、著者自身によるワンポイント紹介とともに掲載しています。


■暴君―新左翼・松崎明に支配されたJR秘史

牧 久(日本経済新聞出身)

メディアのタブーとなった暴力と抗争

 松崎明という名前を覚えているだろうか。戦後昭和の労働運動の中で過激な活動を繰り広げた〝鬼の動労〟の象徴的存在で、新左翼・革マル派のナンバー2。中曽根政権が進めた国鉄・分割民営化に組織を挙げて賛成に回り、国鉄解体の功労者となった。しかし、JRが発足すると、その本性を現し、JRとその組合を「暴力と抗争」の渦に巻き込み、彼自身が〝影の社長〟と呼ばれる権力者となった。松崎の生涯を中心に平成JRの裏面史を描いたノンフィクション。前著『昭和解体』の続編である。


小学館 / 2160円 / ISBN 4093886652

■Fukushima Flowers 福島の花

野口 勝宏(スタジオ オーツー)

福島の花の美しさを届けたい

 花で街を明るくしたい。花の力で人を元気にしたい。被写体に向き合う時、いつも心の片隅にある思いだ。

 現在は、言葉の壁、国や文化、立場の違いさえも超えて共感しあえる花の喜びを、少しでも多くの方に感じてほしいという思いにつき動かされ写真家の視点から撮影を続けている。

 福島が美しい花咲く場所であることを感じていただき、私たちがふるさとへの誇りを持ち続けていることを知っていただけたら何よりも嬉しい。


玄光社 / 2700円 / ISBN 4768311873

■日本財団は、いったい何をしているのか 第五巻・新生アフリカ農業

鳥海 美朗(産経新聞出身)

地道な活動の記録 

 アフリカ大陸で繰り返し起きる飢饉と深刻な食糧不足。解決には、アフリカ人口の大半を占める零細農家の生産力を上げるしかない……。そう考えた日本財団は1986年、ササカワ・アフリカ財団を設立し、計15カ国で農業を刷新する取り組みを展開してきた。ウガンダやエチオピア、そしてガーナでの現地ルポを織り込んだ本書は、支援のありのままを映し出す。苦い経験も詰まったドキュメントである。


木楽舎 / 1512円 / ISBN 4863241399

■米中対決の真実

古森 義久(産経新聞社ワシントン駐在客員特派員)

両国はなぜ対立するのか

 いまの国際情勢を最も激しく動かす要因といえば、まず米国と中国の対立だろう。では米中両国はなぜ衝突し、対決までするのか。本書はワシントンから長年の報道を続けてきた著者が北京駐在の体験をも生かし、米中関係の現状を多角的に分析した報告である。中国の近年の膨張を米国歴代政権がどう見てきたのか。特にトランプ政権の中国への認識や政策はどう形成されたのか。このあたりの実態に当事者の証言や一次資料の紹介で光を当てる。


海竜社 / 1512円 / ISBN 4759316612

■平成経済徒然草 パラダイム転換する世界と日本

小島 明(日本経済新聞出身)

「激変」の時代に脱落した日本

 平成の30年余は、敗戦から復興、経済大国にいたる「激動」の昭和に対して「激変」の時代だといわれる。「激変」したのは日本を取り巻く世界の地政学、地経学的な環境であり、日本自体は必要な大改革もできず世界の大潮流から脱落した。

 世界最速で進む人口高齢化も含め、大きな課題への取り組みが令和時代に先送りされた格好である。いろいろな分野で周回遅れとなっている日本の現実は厳しい。浮かれている時ではなく、現実を直視し、行動する覚悟が問われている。


日本経済新聞出版社 / 2160円 / ISBN 4532358175

■バブル経済事件の深層

奥山 俊宏(朝日新聞社編集委員)

村山 治(朝日新聞、毎日新聞出身)

平成バブル崩壊の歴史書

 平成の30年間は、バブルの絶頂に始まり、その処理に追われ、停滞に苦しめられた「失われた30年」でもあった。なぜこんなことになったのか、なぜこんなに長引いたのか。大蔵省と特捜検察、日本興業銀行と日本長期信用銀行、日本債券信用銀行、大和銀行を取り上げて、今だから初めて明かせる事実を追求した。平成とバブル崩壊の歴史書として残す、そんな意気込みで30年分の取材資料と最新の証言、新資料を一気通貫にとりまとめた。

 


岩波新書 / 886円 / ISBN 4004317746

■日本外交の150年 幕末・維新から平成まで

池浦 泰宏(日本外交協会理事長 毎日新聞出身)

外交指導者たちの軌跡をたどる

 2019年は外務省設置150年。令和改元の年でもある。その節目の年に「日本外交の初の通史を残そう」と旧知の波多野澄雄・国立公文書館アジア歴史資料センター長に執筆を依頼し、A4判380㌻の本ができた。幕末から平成まで、国益と内外情勢のはざまで苦闘した外交指導者たちの行動の軌跡をたどり、その功罪を問い直した。フルカラーで年表、索引も充実、高校生以上なら無理せず読める本に仕上がったと思う。ぜひ書店でご覧ください。

 


日本外交協会 / 4104円 / ISBN

■100年かけてやる仕事 中世ラテン語の辞書を編む

小倉 孝保(毎日新聞社編集編成局次長)

時間かけ作ったものこそが時間に堪える

 英国で2013年、『英国古文献における中世ラテン語辞書』が完成した。辞書作りのスタートは1913年。完成までに100年をかけたこの辞書のため、英国各地の文献から中世ラテン語を採取したのはボランティアの市民だった。自分の生きている時代には完成しそうもない辞書のために、市民は無報酬で協力した。「後世のために」との思いを共有して、辞書を仕上げようとした人々の姿を通して英国人気質を考えた。


プレジデント社 / 1944円 / ISBN 4833423154

■韓(から)めし政治学

黒田 勝弘(産経新聞社ソウル駐在客員論説委員)

「金正恩の冷麺はナゼ黒かったか」

 韓国人の日常あいさつは「飯食ったか?」であり、かの地では飯を食わないと何事も始まらない。だから激動の朝鮮半島情勢も飯抜きには語れない。そこで金正恩は板門店に平壌冷麺を持ち込み、文在寅はトランプに「独島エビ」を食わせ、「独り飯」好きの朴槿恵は追放され、米国では「ビビンバと慰安婦」の同時広告が登場し、筆者は大統領の招待飯からはずされた…。在韓40年の日常と記者生活から分かった「韓国人の食と政治」の深層をレポートした。

 


角川新書 / 929円 / ISBN 4040822730

■マイヤ・プリセツカヤ 闘う舞姫とその時代

高山 智(朝日新聞出身)

政治と芸術の狭間を生き抜く

 日本にもファンの多い天才バレリーナが主人公だが、芸術本ではない。共産主義体制下で過酷な運命を強いられた一人の舞姫の歩みを通してスターリン弾圧の底知れぬ恐ろしさを再認識していただこう、というのが主眼だ。またぞろポピュリスト強権指導者のはびこり出した今の世界にも通じるテーマだろう。読者からは「知らなかった、人もうらやむ栄光の座にあったプリセツカヤにそんな過去が・・・」と、驚きの感想も届いている。


群像社 / 972円 / ISBN
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