2023年03月01日 14:30 〜 15:30 オンライン開催
「3.11から12年」(7) 内堀雅雄・福島県知事

会見メモ

福島県の内堀雅雄知事が「『FUKUSHIMA』の未来」をテーマにリモートで会見。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からまもなく12年を迎える県の取り組みと課題を「光と影」「挑戦」の2つのキーワードにそって話した。

 

司会 坪井ゆづる 日本記者クラブ企画委員(朝日新聞社)


会見リポート

原発事故「日本全体の問題」

力丸 祥子 (朝日新聞福島総局)

 岸田政権が「原発回帰」に舵を切り、東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出が今春~夏に迫るなか、復興に向かう福島県を「光と影」と「挑戦」の二つのキーワードで語った。

 原発事故から12年、まず強調したのは「光」だった。県土の12%を占めた避難指示区域は2.3%まで減った。福島や日本産の農作物に輸入規制をかける世界の国・地域が、55から12に減り、モモやコメの輸出が好調だと紹介した。

 一方、今も残る「影」として、処理水、除染で出た土や放射性物質に汚染された廃棄物の中間貯蔵施設、燃料デブリの取り出し――を挙げた。「これらは福島だけの問題ではなく、日本全体の問題だということをぜひご理解いただきたい」と呼びかけた。

 もう一つのキーワード「挑戦」では、移住定住の促進や、ロボット開発、水素製造などの被災地発のイノベーションについて説明し、「(原発事故で)一番苦しんでいる地域に輝きを生み出したい」と述べた。

 震災復興に次いで時間を割いたのが、2022年秋に全線再開し、「秘境路線」として人気を集めるJR只見線の復活劇だ。震災直後の11年夏に豪雨で橋が流されて不通になった。費用負担をめぐり、地元自治体や関係団体との交渉は難航したが、「震災、原発事故からも、豪雨災害からの復興も諦めない」と力を込めた。

 ただ、処理水の海洋放出や政府の「原発回帰」については歯切れが悪かった。処理水については「国が責任を持って対応することが重要」、原発政策については「国の責任において検討されるべきもの」と述べた。

 原発事故当時は副知事だった。廃炉や帰還など、12年を経てもなお山積する諸課題に、3期目を担う知事としてどう立ち向かうか。リーダーシップが問われる。


ゲスト / Guest

  • 内堀雅雄 / Masao UCHIBORI

    福島県知事 / Governor, Fukushima

研究テーマ:3.11から12年

研究会回数:7

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