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会員が出版した書籍を、著者自身によるワンポイント紹介とともに掲載しています。
■「伝統高校100」東日本篇、西日本篇
猪熊 建夫(毎日新聞出身)
全国200の伝統校を紹介
旧城下町には必ず旧制中学が設置され、それが戦後の学制改革で新制高校となった。私立でも、校歴100年を超える伝統校が、各地にある。伝統高校は逸材輩出のゆりかごになった。
例えば、日本人のノーベル賞受賞者計27人の大半は、各地の伝統高校出身者だ。東京の高校出身者は、たった1人しかいない。全国の伝統高校約300を訪ねた中から、200校を選んだのが本書だ。
武久出版 / 1980円 / ISBN 4894541327
■分断の時代 混迷する世界の読み解き方
岡部 直明(日本経済新聞出身)
国際政治・経済の接点に照準
冷戦終結30年の世界は混迷の度を深めている。米中新冷戦は世界経済を揺さぶり核危機をもたらす。英国のEU離脱をめぐる混乱で欧州もきしむ。「分断の時代」にあるからこそ、偏狭なナショナリズムはやめにして、アジア太平洋に融合の枠組みをつくることだ。その鍵は日本が握る。国際政治と国際経済の接点に照準を合わせ、大胆に提言した。野球、音楽、映画という趣味に重ね合わせて「主役なき世界」を読み解くのも隠し味だ。
日経BP社 / 1760円 / ISBN 4296103644
■悩めるローマ法王 フランシスコの改革
秦野 るり子(読売新聞出身)
ローマ法王フランシスコの実像に迫る
2013年に中南米出身者として初めてローマ法王に選ばれたフランシスコは、キリスト教徒が圧倒的に少ない日本でも、よく知られる。ただ、それは、質素を好み貧者に寄り添うといった情報がほとんどであろう。だが、教義を揺るがしかねない改革を導入し、反対する高位聖職者を容赦なく切り捨てる冷徹な指導者の側面をも併せ持つのがフランシスコである。バチカンで起こっていることを非キリスト者にわかるよう伝えようと努めた。
中央公論新社 / 902円 / ISBN 4121506693
■石川忠久講話集 埋もれた詩傑―河野鉄兜―その洒落た風趣
前田 隆弘(NHK出身)
江戸末期は漢詩文化の爛熟期
テットウは医者、横笛の名手、勤王の志士で博覧強記の漢詩人。江戸では詩敵を論駁して命を狙われ、九州各地では傑物として大歓待されるなど全国に盛名を馳せたが、明治の前年に43歳で没し、たちまち洋風文化の波間に埋もれた。
碩学が、その作品の再評価を通して、日本漢詩の真髄を分かりやすく説いた臨場感溢れる初の講義録。「風雅な世界」を漢語で存分に創造し得た「幕末の文人」の底力を再認識させられる。
神戸新聞総合出版センター / 2750円 / ISBN 4343010554
■ODA幻想 対中国政策の大失態
古森 義久(産経新聞社ワシントン駐在客員特派員)
対中国政策はなぜ正反対の結果に
日本国民は血税で自国への軍事脅威となるモンスターを育てたのか。日本が40年にわたり中国に贈り続けた総額3兆数千憶円のODA(政府開発援助)の総決算はそんな疑問を提起する。対中ODAの目的は友好と民主主義を進め、軍事には寄与しないことだった。
だが日本の対中経済援助はまさにその正反対の結果を招いた。なぜそうなったのか。日本の戦後の対外政策でも最大規模のODA政策の総括を元中国駐在の筆者が伝える。
海竜社 / 1760円 / ISBN 4759316876
■日韓の断層
峯岸 博(日本経済新聞社編集委員兼論説委員)
なぜ話が通じないのかをまず知る
国家間の約束を重んじる日本の常識が韓国の文在寅政権に通じない。日韓対立は感情のもつれとともに経済や安全保障にまで飛び火する深刻な事態に陥ったが、そこには相手への誤解や偏見も見受けられる。これまで互いに隣国を知らなすぎたのではないか。韓国で何が起きているのか。何を求め、どこへ向かうのか。日本はどう付き合うべきか。「反日」の構造や韓国人の対日観などを6年半の駐在経験や取材に基づいて明らかにする。
日本経済新聞出版社 / 935円 / ISBN 4532264022
■パリ2000年の歴史を歩く 花の都を彩った主役たちの人間模様
大島 信三(産経新聞出身)
美しい街の劇的な痕跡
シーザーの時代から先般のノートルダム大聖堂の炎上まで長い歩みを追った。黄色いベスト運動に巻き込まれたりしながら街歩きを続ける一方、浅学を補うために関連書を読みあさった。そこでわかったことを二つあげれば、パリ市民の血の気の多さと、この美しい街にかかわった英雄らの華麗にしてはかない生涯だ。アントワネットやナポレオンらの生き様や人間模様が劇的に展開するパリ全史の現場に足を運び、その痕跡をいまに伝える250点の写真をそえた。
芙蓉書房出版 / 2530円 / ISBN 4829507713
■伝説となった日本兵捕虜 ソ連四大劇場を建てた男たち
嶌 信彦(毎日新聞出身)
ウズベキスタン、日本兵捕虜の奇跡
ノンフィクション『日本兵捕虜はシルクロードにオペラハウスを建てた』が新書化された。457人の日本人捕虜が旧ソ連の四大オペラハウスの一つとなる「ナボイ劇場」をロシア革命30年にあたる1947年に完成させた波乱万丈の建設秘話である。66年にタシケント市を襲った大地震でもこの劇場だけはビクともせず親日の象徴となっている。若き日本の抑留者たちの労苦と協力・和の精神が中央アジア全体に多くの親日国となったきっかけをぜひ知っていただけると幸いです。
角川新書 / 946円 / ISBN 4040823222
■日本のパラリンピックを創った男 中村裕
鈴木 款(フジテレビジョン報道局解説委員)
オリパラ前に子や孫に伝えたい
「日本のパラリンピックの父」中村裕博士の生涯と、その遺志を受け継ぎ、障がい者の自立を支援する「太陽の家」(大分県別府市)をテーマに中高生に向けて描いたノンフィクション。
障がい者への差別や偏見が強かった昭和30年代。大分県に住む一人の医師が、障がい者の社会復帰と自立のために立ち上がった。彼は1964東京パラリンピックの招致に成功し、日本初の本格的な障がい者施設「太陽の家」を設立する。2020東京オリパラ前にぜひ。
講談社 / 1404円 / ISBN 4065167973
■林彪事件と習近平 中国の権力闘争、その深層
古谷 浩一(朝日新聞社論説委員)
ナンバー2はなぜ失脚した?
10年ほど前、中国東北地方の瀋陽に駐在していた。満州事変勃発の地であり、かつて奉天と呼ばれた街。地元のお年寄りと酒を飲むたびに、国共内戦で東北民主連軍総司令だった林彪が、軍人としていかに優秀だったかとの話を聞かされた。党内序列ナンバー2にまでなりながら、毛沢東暗殺計画が発覚し、ソ連への亡命途中に専用機墜落で死亡したとされる、あの林彪である。振り返ってみれば、それが取材を始めるきっかけだった。
筑摩書房 / 1728円 / ISBN 4480016821
