2023年08月04日 17:00 〜 18:00 10階ホール
「ジャニーズ性加害問題当事者の会」 会見

会見メモ

国連人権理事会「ビジネスと人権」作業部会の専門家による訪日調査についての会見を受け、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」の平本淳也代表、石丸志門副代表らメンバー7人が会見に臨んだ。作業部会による声明についての受け止め、当事者の会を設立するに至った経緯や今後の活動方針などについて語った。

当事者の会は、ジャニーズ事務所にかつて所属し、創設者による性加害を受け、事件を告白・告発した有志により6月26日に創設された。

※写真1枚目から平本代表、石丸副代表、中村一也さん、二本樹顕理さん、志賀泰伸さん、イズミさん(仮名)、ハヤシさん(仮名)

 

司会 田玉恵美 日本記者クラブ会員(朝日新聞)


会見リポート

国連の声明「大きな動き」

加古 雅樹 (時事通信社文化特信部)

 「真摯に受け止めてくれた」「国際的な評価がくだったと感じている」―。ジャニーズ事務所創業者、故ジャニー喜多川氏からの性被害を告白した「ジャニーズ性加害問題当事者の会」(平本淳也代表)の7人が会見に臨み、国連人権理事会作業部会の声明に対する所感を語った。

 性加害問題に関する国連声明は、「透明な捜査」による実態解明や、「被害者の実効的救済」を日本政府に求めることなどを柱とした。当事者の会発起人の二本樹顕理さんは、「(発足当初は)会の活動がどこに向かっていくのか不安もあったが、国連の会見をもって大きな動きが見えた。一個人の声でも集約すれば大きなものになっていくのを目の当たりにした」と述べ、「人類史上最悪の性加害事件として教訓としていく必要がある」と訴えた。

 今後は会として、性加害の事実認定を前提に、問題に誠実に向き合うことを事務所に求めていく方針という。「(性加害を)認めて謝ることがなされていないまま時間がたっているところにもどかしさを感じる」と平本代表。志賀泰伸さんは、所属タレントがテレビ番組を通じ「事務所の代弁者」のようにコメントする状況に触れ、「タレントを守ることも事務所の仕事。本来であれば経営陣が会見すべき問題」と対応を批判した。

 報道姿勢などメディアの責任を問う発言も相次ぎ、その一つ一つが戒めとして深く響いた。中村一也さんは、喜多川氏による性加害の真実性を認めた判決が2004年に最高裁で確定した時点で「今日のように(報道陣が)話を聞いてくださっていたら、被害者は増えていなかったかもしれない」と複雑な胸中を吐露した。

 被害を告白し、当事者として矢面に立ち続ける苦悩も垣間見える会見だった。「過去に起こった問題ではない。命を削りながら、ようやくここまでたどり着いた」と打ち明けた石丸志門副代表。2時間に及んだ会見の最後には、独自の表現で「救済」とは何を意味するのかを報道陣に問い掛けた。その言葉は重く、年月を重ねてもなお癒えぬ傷痕と事態の深刻さを改めて浮き彫りにした。


ゲスト / Guest

  • 平本淳也 / Junya HIRAMOTO

    「ジャニーズ性加害問題当事者の会」代表

  • 石丸志門 / Shimon ISHIMARU

    「ジャニーズ性加害問題当事者の会」副代表

  • 中村一也 / Kazuya NAKAMURA

  • 二本樹顕理 / Akimasa NIHONGI

  • 志賀泰伸 / Yasunobu SHIGA

  • イズミ(仮名) / Izumi

  • ハヤシ(仮名) / Hayashi

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