会見リポート
2026年02月04日
14:00 〜 15:00
10階ホール
セイコウ・イシカワ駐日ベネズエラ大使 会見
会見メモ
トランプ米政権によるベネズエラへの軍事攻撃とマドゥロ大統領夫妻の拘束から1カ月。ベネズエラの国内情勢や石油資源をめぐる米国との交渉状況などについて、セイコウ・イシカワ駐日ベネズエラ大使が会見し、質疑に応じた。
司会 江木慎吾 日本記者クラブ専務理事・事務局長
通訳 丸山啓子
会見リポート
米国非難しつつ対話重視
大倉 喬之 (共同通信社外信部)
ベネズエラ近海に原子力空母やF35ステルス戦闘機、原子力潜水艦などを展開し、軍事威圧を強めてきたトランプ米政権は1月、首都カラカスなどを攻撃してマドゥロ大統領を拘束するという電撃作戦を敢行した。それから1カ月となるのに合わせ記者会見したセイコウ・イシカワ駐日ベネズエラ大使は「軍事行動で大統領を連れ去るなどということはあってはならない」と米国を非難、帰国実現に向け「努力を続ける」と訴えた。
一方、米国との交渉は「対話によって行われなければならない」とも強調。米国はベネズエラから20億ドルの原油を購入する契約を結んだとし、この契約が今後の交渉や石油開発、貿易投資を巡る協議の「試金石になる」と指摘、対話のチャンネルは「確実に強いものになっている」との認識を示した。
ベネズエラ国内の現状にも言及。「国家機能は維持されており、社会は安定している。政府機関や地方自治体、公共サービスは通常通り機能していて、国民は冷静だ」と説明し、ロドリゲス暫定大統領の政策に対する支持が79%、米国による攻撃、大統領拘束への反対が94%に上っているとの世論調査結果も紹介した(筆者注:これとは大きく異なる結果を示す別の世論調査もある)。
民主的な選挙の実施については「マドゥロ氏は正当に選ばれた大統領。任期が終わった暁に行われるべきだ」と主張した。憲法は大統領が拘束、連行されるような事態を想定しておらず「(マドゥロ氏は)国内にいないとしても大統領であり、(職責に)空白は生じていない」とも語った。
西半球での覇権確立を狙うトランプ大統領の「ドンロー主義」。その野心の矛先が向けられたベネズエラへの関心は高く、イシカワ大使には多くの質問が寄せられ記者会見は2時間超に及んだ。
ゲスト / Guest
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セイコウ・イシカワ / Seiko ISHIKAWA
駐日ベネズエラ大使 / Ambassador of Venezuela
