2019年03月25日 13:00 〜 14:00 10階ホール
「朝鮮半島の今を知る」(24) 河村建夫・衆議院議員、日韓議連幹事長

会見メモ

「最近の日韓関係は、戦前と戦後の日本が別物であるということが韓国では理解されていないのではないかと思わせるほど悪化している」現状に対し、「地道に話し合いを続けるしかない」と改善策の決め手がない苦しさをにじませた。「一方で両国の人々の交流は続いている。韓国からの留学生の受け入れや、2002年から続く『日中韓子ども童話交流事業』などで、若者の交流を深めて次の世代の未来志向の日韓関係を作る必要がある」と訴えた。

日中韓子ども童話交流

 

司会 五味洋治 日本記者クラブ企画委員(東京新聞)


会見リポート

嫌韓感情の自制を説き、次世代の育成を強調

出石 直 (NHK解説委員室解説主幹)

 元徴用工を巡る韓国最高裁の判決や慰安婦問題、自衛隊機へのレーダー照射や文喜相国会議長の発言などで、日韓関係は1965年の国交正常化以来、最悪の状態とも言われている。

 日韓議員連盟の幹事長として議員外交に長く携わってきた河村氏。日本政府が求めている外交協議に応じない韓国側の対応に苦言を呈しつつ「これ以上ことを荒立ててもメリットはない」とヒートアップしがちな反韓感情の自制を求めた。

 河村氏が強調したのは、将来の日韓関係を担う次の世代の育成だった。

 2002年から続けられている日中韓3国による「子ども童話交流事業」は、日中韓の子どもたちが各国の絵本や童話を持ち寄って語り合い、協力して創作絵本を作成することで互いの文化の共通性や違いを学ぶ取り組みだ。事業に参加した子どもたちはのべ1500人にのぼり、参加経験者による交流会も続けられているという。

 政治外交面では冷え切っている両国関係だが、去年日本を訪れた韓国人は750万人を超え、訪韓日本人と合わせると1000万人を突破した。就職難の韓国人学生を人手不足の日本企業が受け入れる取り組みも進められている。「両国の間に不幸な歴史があったことがいまだに払拭されていない。文化、スポーツ、人的交流をもっと進めて、根底をしっかり作っていくしかない」と次の世代に期待を示した。

 かつて韓国政界には、国交正常化に尽力した金鍾泌(キムジョンピル)元韓国首相や浦項総合製鉄(現ポスコ)の創設者である朴泰俊(パクテジュン)氏など日本語に堪能で日本の政治家と腹を割った話ができる大物政治家がいた。しかし世代交代とともに政治レベルのパイプが年々細くなってきているのが実情だ。

 限られた時間ではあったが、日韓関係に長く携わってきた政界の重鎮として、諸課題の解決のために両国の政治家が果たすべき役割について、もう少し踏み込んだ話が聞きたかった。


ゲスト / Guest

  • 河村建夫 / Takeo Kawamura

    日本 / Japan

    衆議院議員、日韓議員連盟幹事長 / Member of House of Representatives, secretary-general of the Japan-Korea Parliamentarians' Union

研究テーマ:朝鮮半島の今を知る

研究会回数:24

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