2017年09月08日 15:00 〜 16:00 10階ホール
伊佐進一 衆院議員 「科学技術と日中交流」

会見メモ

科学技術と日中交流

東大で航空宇宙工学を学び科技庁へ。中国大使館での勤務経験もある。「日中関係はエモーショナルからシステムになるべき。関係悪化しても科学交流だけは途切れなかった。重視すべき分野」。科学研究で日本が中国に凌駕されている現実もデータで提示した。

 

司会 坂東賢治 日本記者クラブ企画委員(毎日新聞)


会見リポート

チャイナアドバンテージを追求

 中国ではスマートフォンを使った電子決済やタクシーの予約などIT(情報技術)の活用が急速に発展している。その一方で、「インターネット安全法」が6月に施行され、もともと厳しいネット管理・統制がさらに強められた。外国企業が中国で蓄積したデータの国外持ち出しにも規制がかけられた。当局のインターネット接続規制を逃れるために使われてきた仮想プライベートネットワーク(VPN)の取り締まりも厳しくなっている。

 

 そんな情報管理の厳しい中国と「科学技術面での協力を推進しなければならない」というのが、北京の日本大使館勤務の経験がある伊佐進一衆議院議員だ。大学で航空宇宙工学を専攻し、1997年、当時の科学技術庁(現・文部科学省)に入り、日中間の科学技術協力も担当した。その伊佐氏は「日中間の交流事業はその時々の政治状況で左右されてきたが、科学技術面での交流はエモーショナルになることはなく、政治の影響をあまり受けてこなかった」と話した。

 

 伊佐氏は超党派国会議員による日中次世代交流委員会事務局長として、訪中を重ねてきた。つい最近も訪中し、改めて中国の科学技術の発展ぶりに驚かされたという。その例の1つとしてあげたのが、「シェア自転車」だ。GPSで位置を把握・管理し、利用者はスマートフォンのアプリで解錠し、乗り捨てたいところで降り、鍵を閉めれば電子決済される。伊佐氏が注目したのは、顧客がどう自転車を使ったのかというビッグデータだ。

 

 日本でも市民の動きを蓄積したビッグデータに関心が集まる。伊佐氏はこれからの日中科学技術協力はビッグデータにあるという。情報管理の厳しい中国との協力に疑問を持つ人は少なくない。だが、伊佐氏は「チャイナリスクといわれるが、チャイナアドバンテージもある。中国の実情を見つめ、関係を発展させたい」と締めくくった。

 


朝日新聞社国際報道部  藤原 秀人

ゲスト / Guest

  • 伊佐進一 / Shinichi Isa

    日本 / Japan

    衆議院議員 / member of House of Representatives

研究テーマ:科学技術と日中交流

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