会見リポート
2014年06月16日
12:00 〜 13:30
10階ホール
ユスロン 新駐日インドネシア大使 昼食会
会見メモ
2月に信任状を提出したインドネシアのユスロン駐日大使が会見した。日本はインドネシアにとって、最大のODA供与国で、最大の投資国である。経済だけでなく、防衛分野でも日本から装備の輸出や、外務・防衛担当閣僚会議(2プラス2)を設置し、関係を深めていくべきだ、と。
司会 大信田雅二企画委員 (テレビ東京)
通訳 田中正臣 駐日インドネシア大使館
会見リポート
膨張する中国 東・南シナ海の勢力均衡を説く
鶴原 徹也 (読売新聞編集委員)
「筋肉の太い人は弱い人を殴るかもしれない。強さが同じだったら遠慮するかもしれない。バランスが大事」
中国の膨張主義に伴う東・南シナ海の緊張を念頭に勢力均衡の必要を説いた。ただ、米国頼みは危うい。「国内経済の問題があるから世界の警察の役割も減る。もしかすると撤退するのではないか。東アジアを誰が守ってくれるのか」
大使の処方箋はインドネシアと日本の防衛・安保協力だ。安倍政権による「武器輸出」への転換を踏まえて日本と軍備を共同生産したい。日本と外相・防衛担当閣僚会合を設けたい――。
筑波大学大学院で修士・博士号を取り、インドネシア紙東京特派員を務めた。日本語で通した会見は時として、大使としては型破りだった。
「インドネシアはASEANで一番大きい国。だが、軍事的には弱い。外交も弱くなってしまった。隣の国にもいじめられた。武器が古いとASEANの中でもリーダーになれない」
この10年の政治安定と経済成長を通じ、この地域大国は自信を深めつつも、国威を発揚できないもどかしさにとらわれているのかもしれない。
ゲスト / Guest
-
ユスロン・イザ・マヘンドラ / Yusron Ihza Mahendra
駐日大使 / Ambassador