会見リポート
2008年02月29日
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G.グローザー・ドイツEU担当相/J.P.ジュイエ・フランスEU担当相
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会見リポート
「新欧州」の意気込み
安藤 徹 (東京新聞論説委員)
独仏の欧州担当閣僚が欧州以外の国を一緒に訪れるのは初めてという。
「日欧の協力関係にはまだ多くの宝が眠っている」(グローザー独担当相・右)、「二人そろっての訪問は仏独と日本の友情の証」(ジュイエ仏担当相・左)。日本に寄せる視線は熱い。
キーワードは「議長国」にありそうだ。ドイツは昨年の主要国サミット議長国、さらに同年上半期EU議長国。日本は今年のサミット議長国。フランスは今年下半期のEU議長国になる。
昨年の独ハイリゲンダム・サミットで得られた地球温暖化対策の流れを洞爺湖サミットにつなげて、温室効果ガス排出権取引はじめ環境問題で主導権を共有したい。欧州とアジアの連携を強めてグローバル・プレーヤーとしての影響力拡大につなげたい、というメッセージになろうか。
滞在中は精力的に政治、経済、マスコミ各界関係者に会い、協力強化を訴えたという。貿易促進では、エアバス新型旅客機A380のPRが突出気味だった。再三のセールストークをやんわり皮肉った司会者にも「エアバスのTシャツを着るのもやぶさかではありません」(ジュイエ担当相)と切り返すほど。
質疑では、展開地域をめぐってEU内に確執が残るアフガン派兵問題、独立承認をめぐり各国の立場が割れているコソボ問題などへの対応が問われたが、こちらは「各国で考えの相違はある」「過去の失敗から学習している最中」と一転、慎重な答えに終始した。
ゲスト / Guest
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G.グローザー
EU担当相 / EU ministers
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J.P.ジュイエ
EU担当相 / EU ministers
