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紙媒体の将来像に衝撃(平畑功一)2017年9月

★ダニエル・リップマン ポリティコ記者を取材して

 

紙媒体の将来像をこれほど考えさせられたことはない。「プリントファーストからデジタルファーストへ変化できなければ、数年後には(その会社は)なくなる」。政治専門サイト「ポリティコ」の記者(27歳!)のひと言に、正直、頭をぶったたかれたような気がした。

 

10年前に35人で創設された同社。それが500人の記者を抱える会社に成長している事実が物語るのは、米メディアにおいて、もはや「紙」は中心的な存在ではないという現実だ。

 

米国の状況が全て日本に当てはまるとは思わない。だが、若い世代の日常から「紙の新聞」は確かに消えつつある。激変の時代をどう生き残るか、そして地方紙は―。米国訪問を終えても、ずーんとした重みが消えない。

 

(北海道新聞社)

 

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