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第18回(米国)メディア取材(2017年9月) の記事一覧に戻る

「暴言」でも中核支持層は健在(大内佐紀)2017年9月

★ボブ・ディーンズ 元ホワイトハウス記者会会長を取材して

 

環境問題や核に関する研究機関「天然資源防護評議会」で戦略広報を担当するディーンズ氏はクリントン、ブッシュ、オバマ歴代3政権を取材した経験がある。ホワイトハウス記者会会長を務めたこともあるこのベテランが、トランプ氏について「とにかく異例尽くしだ。客観的事実を認めようとしない」と話す。

 

ディーンズ氏が特に問題視するのは「トランプ氏が何を言おうと彼を支持する中核層は減らない。いろいろな情報源から真実を見極めるより、1人の男の言葉を信じる方が楽だから」という点だった。

 

米国の分断は大統領選後、さらに進んでいる。事実を広く伝えるという報道機関の仕事も難しさを増していることが肌身に感じられた。

 

(読売新聞社)

 

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