ベテランジャーナリストによるエッセー、日本記者クラブ主催の取材団報告などを掲載しています。

第18回（米国）メディア取材（2017年9月） の記事一覧に戻る

多民族国家の欺まんを指摘（荻田雅宏）2017年9月

★ジャレッド・テイラー　アメリカン・ルネサンス編集長を取材して

 

「人種は違う進化の結果。生物学的差があり、平均的知性は人種で異なる」。発言の主は幼少期を日本で過ごし、流暢な日本語を操るテイラー氏。編集長を務める白人の権利擁護を掲げるウェブサイトの閲覧者は月間40万人。

 

「白人が少数民族に転落しないために」と、「人間的には嫌い」なトランプ大統領を移民流入制限を公言する点で支持する。「本当に多様性が善なら、なぜ黒人居住区に住まないのか。リベラルを標榜する白人に聞いてほしい」

 

多民族国家の欺まんを射る発言は、移民はおろか難民にすら狭き門の日本からの来訪者にも重く響く。物腰穏やかな知識人との対話は和やかに進み、苦い後味が残った。

 

（静岡新聞社）

もっと見る
ページのTOPへ