会見リポート
2025年01月22日
11:00 〜 12:00
10階ホール
野田佳彦・立憲民主党代表 会見
会見メモ
昨年10月の衆院選で自公が少数与党となってから初となる通常国会が24日に開会する。野党第一党の立憲民主党として、国会論戦にどのように向き合うのか、今後重視していく点などについて野田佳彦代表が話した。
司会 乾正人 日本記者クラブ企画委員(産経新聞社)
会見リポート
「泥臭く」責任政党アピール
武藤 茉莉 (時事通信社政治部)
少数与党の政治状況となった衆院選後、国民民主党や日本維新の会は、看板政策に関する与党との協議を重ね存在感を示している。対照的に、野党第1党の立憲民主党は埋没気味だ。それでも、野田佳彦代表は会見で、財政規律を重んじる姿勢を強調。首相経験者として外交への積極的な提言も展開し、一線を画した「野田流」をアピールした。
「財源を意識した政策提案を地道に泥臭くやっていく」。党内には有権者に分かりやすい政策を求める声もある中、会見でこう語ったのも「責任政党」を目指す野田氏のこだわりだ。立民は通常国会で給食費無償化などの実現を与党に迫り、2025年度予算案の修正を求める構え。併せて「無駄遣い」削減で財源を捻出する姿勢だ。野田氏は国民民主を念頭にか、「財源なくして政策なし」と指摘。強い自負をうかがわせた。
昨年秋の代表就任後、野田氏の発言を追ってきたが、外交についてこれほど長く時間を割いたのは初めてだ。米国のトランプ大統領就任には「日本が自由貿易を軸とする国際秩序を作る動きを主導すべきだ」と熱弁。日中関係についても「とげを抜くチャンスだ。戦略的に取り組むべきだ」と主張した。
報道各社の世論調査で立民の支持率は伸び悩み、調査によっては国民民主に負けている。食料品の消費税非課税を主張する党内勢力に対し、野田氏は「減税は受けがいい」としつつ、「財政に責任を持つことは、政権交代を主張する立場としては責任ある態度だ」と自身の政治姿勢を貫く考えを示した。
トランプ氏との相性を問われ、「(自分は)石破茂首相よりはいいんじゃないか」と答えると笑いが起きた。面会を検討中かとの質問は「石破さんがまず会うべきだ」とかわした。「泥臭く」の先に首脳としてトランプ氏と相対する時は訪れるのか。真価が試されるのはこれからだ。
ゲスト / Guest
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野田佳彦 / Yoshihiko NODA
立憲民主党代表 / Leader, the Constitutional Democratic Party