2019年09月19日 15:00 〜 16:00 9階会見場
「次代に問う 10年後の政治」(4) 小林史明・衆議院議員(自由民主党)

会見メモ

シリーズ「次代に問う 10年後の政治」では投票率や政治への無関心に政治家はどう向き合い、10年後の日本の姿をどう描いているのかを、与野党の主流会派に属する若手・中堅議員に聞く。

 

第4回ゲストとして小林史明議員が登壇し、10年後の政治の在り方について語った。

小林議員は大手通信会社出身の36歳。「技術、データの徹底活用で自由で公正な社会を作りたい」と主張。具体策として「役所の単純作業の自動化で行革、マイナンバー制度の適用拡大で行政サービス向上、健康データの統一、全予算に番号を振り効果を検証」などをあげた。

 

司会 平井文夫 日本記者クラブ企画委員(フジテレビ)

 

「次代に問う 10年後の政治」

(1) 泉健太・衆議院議員(国民民主党)9月9日(月) 14:30〜15:30

(2) 小川淳也・衆議院議員(立憲民主党・無所属フォーラム ) 9月11日(水) 16:00~17:00

(3) 木原誠二・衆議院議員(自由民主党)9月13日(金) 13:30〜14:30

 

 

 


会見リポート

「結果を出す政治家」目指す

長田 浩昌 (中国新聞東京支社編集部長)

 現役の国会議員では若手の36歳。会見は、自民党青年局長に就く直前のタイミングとなった。いわゆる「魔の3回生」―。冒頭で司会からこう紹介され、「さっそくいじっていただき、ありがとうございました」と切り返して本題に入る余裕を見せた。

 言葉の端々に、通信技術を専門分野とする自負がにじんだ。「マイナンバー制度を完成させ、リアルタイムでデータを集めて規制改革や政策立案のベースに」「全予算に通し番号を付け、どの予算がいつ誰に届いたか検証できるようにする」―。今後10年の技術の進展を見据え、取り組みたい施策を力説した。総務政務官や党行政改革推進本部の事務局長をした経験から、省庁の業務効率化のアイデアも披露した。

 幼少期、地元広島の駅で名産もみじ饅頭を自動で焼く機械を見て夢中になり、理系への関心が芽生えた。大学の理工学部で化学を専攻し、NTTドコモに就職。通信技術を活用して自由でフェアな社会をつくろうとしたが、規制という壁にぶつかった。「新しいルールをつくる側に回る道もある」。そう考えて政治の道を選んだという。祖父が参院議員だったという素地もある。

 ポスト安倍の一人で広島の先輩でもある岸田文雄政調会長が率いる宏池会に属する。派内には改憲に慎重なメンバーもいる。自身の立ち位置を問われ、「社会保障や家族制度ではリベラル。一方、外交安全保障では保守、自民党の立場。憲法改正は必要と思っている」と答えた。

 大きなビジョンを示し、そこに人を集め、衆知を集めるのが安倍晋三首相、具体的に問題を解決して結果を出すのが菅義偉官房長官―。政治家のタイプとしてこの二つを挙げ、結果を出す菅氏のタイプを目指したいと言い切った。そこに岸田氏の名前が出なかったのは少し意外だった。

 ともあれ、青年局長は歴代首相のうち5人が経験し、若手の登竜門とされるポスト。どう結果を出していくかが早速問われよう。


ゲスト / Guest

  • 小林史明 / Fumiaki Kobayashi

    日本 / Japan

    衆議院議員(自由民主党) / Member of the House of Representatives, the Liberal Democratic Party

研究テーマ:次代に問う 10年後の政治

研究会回数:4

ページのTOPへ