会見リポート
2015年01月27日
13:00 〜 14:00
10階ホール
ティンダル NZ気候変動担当大使 記者会見
会見メモ
ニュージーランドの気候変動担当のティンダル大使が12月にパリで開かれるCOP21に向けた同国の提案などについて話し、質問に答えた。
司会 杉田弘毅 日本記者クラブ企画委員(共同通信)
通訳 西村好美(サイマル・インターナショナル)
会見リポート
温暖化問題 正念場の年 「新枠組み」採択へ協調訴える
杉田 弘毅 (企画委員 共同通信編集委員室長)
今年は気候変動問題で「決定的に重要な年」だ。国際政治のトップ課題という。12月にパリで開かれる気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)が、京都議定書の後継となる「温暖化防止の新枠組み」を採択できるかどうかで、温暖化問題の将来が決まってくる。
ニュージーランドは、最大の温暖化ガス排出国である米国と中国の参加がカギとなるとして、この両国を含むすべての国が参加できるような「国の事情に合わせた柔軟性」を合意に盛り込む新提案を用意している。「あなたの国はこれをすべきだ、と特定して求めてしまえば反発を招く」ため、緩やかさを交えた合意が必要になる。
米中は昨年11月の首脳会談で、「歴史的」といわれる温暖化ガスの排出合意を結んだ。この合意を受けてパリの会議は弾みがつくとみられている。
だが、極めて厳格な排出ガスの削減を求める欧州諸国と、可能な限り緩やかな合意にとどめたい途上国の対立は激しい。「交渉は厳しいものになる」と予測した。
来日は約30カ国が参加した気候変動に関する非公式会合への出席のためだ。日本はこの問題のリーダー。「ニュージーランド提案への協調を期待している」と呼びかけた。
ゲスト / Guest
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ジョー・ティンダル / Jo Tyndall
気候変動担当大使 / Climate Change Ambassador