取材ノート
ベテランジャーナリストによるエッセー、日本記者クラブ主催の取材団報告などを掲載しています。
テレビ東京 長坂章生 2002年2月
「何だこれは」
台湾から帰国後、取材したテープをチェックしていた私は思わず、叫んでしまった。記者会見の季登輝前総統が、何と豆粒のように小さくなっていたのだ。撮影は現地のカメラマン。前の日に仕事をしていて、こちうらは安心しきっていた。
日本で会見のカメラ取材は、頭から終わりまで発言者を追うが、台湾では違うらしい。もっとも陳水扁総統の会見は、代表撮影で、しかも冒頭しか許されなかったから、会見に対する考えが日本とは違うのか。
でも現地のカメラマンと仕事する利点は大きい。街頭インタビューやリポ―トに適した場所を、すぐ見つけてくれる。もちろん穴場的な店にも案内してもらい、台湾の食を満喫した。
食といえば、フィリピンのカメラクルーは1日5食だった。取材時間より、食事の方が長いと思えた。
おかげで今、私はダイエットに励んでいる。