ベテランジャーナリストによるエッセー、日本記者クラブ主催の取材団報告などを掲載しています。


第2回アジア経済視察団(2002年2月) の記事一覧に戻る

高知新聞 森俊彦 2002年2月

初めてのフィリピン、台湾訪問は新鮮な出会いの旅だった。新聞やテレビでしかなじみのなかったアロヨ大統領、李登輝前総統、陳水扁総統…わくわくする気持ちを抑え切れなかった。

 

ビリアモール基地にさっそうと姿を見せたアロヨ大統領は、54歳という実年齢よりはるかに若く見えた。ツーショットの申し出にも快く応じてくれ(団員の皆さんからは「ミーハー」と失笑を買ったが)、本当に素敵な人だった。別れ際の握手の感触がまだ残っている。最後に劇的に実現した陳総統との会見もまた特別な感慨があった。アジア経済金融危機以降、かじ取りをする若きリーダー2人。貧困対策に中台関係。直面する政治課題は違っても、それぞれの解決への決意・情熱は理解できた。

 

地方紙の記者の身では、もう会う機会はないかもしれない。いい刺激を受けることができた今回の視察に参加できたことに深く感謝している。

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