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商店街再生の陰で(読売新聞社 岩本洋二)2014年12月

被災から復旧、復興までを体験した被災者の声が聞きたかった。

 

「下町にコンクリートの塊は要らない」。壊滅から見事に再生したかに見える大正筋商店街(神戸市長田区)だが、伊東正和・振興組合理事長の見方は厳しい。

 

住商複合ビル6棟で構成する新生商店街は規模拡大によって、固定資産税の増加など経費面での負担が増えた。復興は地元に思わぬ副産物をもたらしたのだ。

 

「元の長田の文化がなくなった」と嘆く伊東理事長だが、路地裏に「ぼっかけ(コンニャクと牛筋の煮込み)」や「そばめし」の店が生き残り、いまも人気だと教えてくれた。

 

当然、これら神戸の下町グルメを堪能して帰京の途についた。

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