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第11回(フィリピン)アキノ大統領会見(2014年11月) の記事一覧に戻る

「歓待ぶり」胸の内は?(岩佐 淳士)2014年11月

マラカニアン宮殿(大統領府)での記者会見にはアキノ大統領だけでなく、デルロサリオ外相やガズミン国防相も列席し、取材団への「歓待ぶり」を示してくれた。

 

アキノ大統領は会見で安倍政権が閣議決定した集団的自衛権の行使容認をあらためて支持すると共に、南シナ海で実行支配を拡大する中国を強く懸念した。中国の対抗勢力として日本に「防衛力強化」を期待しているようだった。

 

しかし、大半の東南アジア諸国は、この地域で日米と中国の対立が鮮明化することを不安視している。日本にとっても経済大国として復活を遂げた隣国は敵対すべき相手ではない。親日国フィリピンには誠意を持って接しなければならないが、それは簡単なことではない。

 

(毎日新聞アジア総局(バンコク))

 

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