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津波襲来の瞬間を(毎日新聞 手塚耕一郎)2011年4月

別の取材で青森県八戸市からヘリで東京へ帰る途中だった。宮城県松島沖で地震発生のニュースを知る。

 

ビル屋上に避難している人々、JR仙台駅前の人だかりなどを仙台市上空から撮影した後、午後3時50分頃、太平洋側から約1キロの仙台空港に給油のために着陸した。空港は完全にクローズされ、職員はみんな津波を心配して建物の屋上に避難していた。とっさにパイロットが危険を感じ、すぐに着陸。

 

その直後、巨大な津波が堤防や防風林を乗り越えて住宅街に流れ込む光景を目撃した。2階建ての民家が簡単に押し流されるほどの巨大な津波が、はるか彼方までの沿岸一帯を一気に遅い、ものの数十秒の間に、住宅街はドロ色の濁流に飲み込まれていった。

 

ヘリの燃料がほとんどない中、約10分間上空から撮影した。その後、海岸から約10キロ離れた山中の空き地に緊急着陸した。

 

携帯電話はつながらない。公衆電話でタクシーを呼び、車中で写真を本社に送信しながら仙台市内へ向かった。

 

(東京本社写真部)

 

※手塚記者が撮影した写真はこちらから

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