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第9回(ハワイ)米軍基地(2012年1月) の記事一覧に戻る

リゾート地の米軍(藤吉 智紀)2012年1月

旅行では訪れたことのあるハワイだったが、「観光」とともに、ハワイがいかに「米軍」で成り立っているかを痛感させられた今回の訪問だった。観光に次ぐ経済効果はもとより、アジア・太平洋に睨みを利かせる、米太平洋軍の存在感の大きさを再確認させられた。

 

東日本大震災の「トモダチ」作戦に参加した空軍や海兵隊の兵士から話を聞けたこと、日本が降伏文書に調印した戦艦「ミズーリ」の博物館などの見学も印象的だったが、何よりも米軍基地の立地の良さに、正直、驚かされた。

 

なかでも、カネオヘ海兵隊基地は、ビーチあり、絶景ありで、まさにリゾート地といった観だった。住宅の玄関先に「Welcome Home!」という横断幕が掲げられているのを目にしたが、アフガニスタンなどの戦地から、「一刻も早く帰りたい」だろうな、と思わせる基地の美しさと環境の良さ。それに、会う米兵たちの表情も明るい。海外特派員として、何度か、イラクやアフガニスタンで、張り詰め、緊張し、悪態をつく米兵を見てきたが、この「平時」とのギャップの大きさが、時には、過酷な戦地での「横着さ」につながってしまうのでは、と勘ぐりたくなるほどだ。

 

アメリカは、新たな国防戦略で、アジア・太平洋地域を重視する姿勢を鮮明に打ち出したが、ぜひ、こうした場所で、英気を養って、有事に備えてもらいたいものだ。ただし、「不人気」な戦いは、もう勘弁だが、、、。

 

(NHK国際部デスク)

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