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地元からの進出企業(鈴木 孝哉)2008年2月

 今回の3カ国訪問では、1日だけ取材団から離れ、新潟県の企業、鍛造品メーカーの遠藤製作所がタイに設立した現地法人を取材した。

  「タイといえば自動車産業」という単純な発想で取材を思い付いたのだが、日本を出る前日まで時間や移動手段の問題で交渉が難航。実際に現地に到着するまでハラハラしたものだが、多くの方がサポートしてくださった結果、無事に終えることができた。

  従業員がタイ人であること以外は、工場内の作業風景や製品など新潟で見るのと大差はないため、海外に来ているという感覚は希薄だった。だが、日本式の製造を貫いているからこそ、タイの自動車産業に携われるのだとも思った。

  ここ数年、タイ、ベトナムへ出る新潟の企業は増えているが、カンボジア、ラオスに生産拠点を設けたという情報はまだ入ってこない。将来この2カ国を再度訪ねたとき、経済発展で様変わりした街中を歩くとともに、進出を果たした新潟の企業を取材できたらと思う。

                                (日本記者クラブ会報2008年4月号から転載)

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