2022年10月26日 10:30 〜 11:30 10階ホール
ウクライナ議員代表団 会見

会見メモ

10月15日から来日していたウクライナ日本友好議員連盟のウクライナ側代表団が、離日前に会見した。

 

左からオリハ・コヴァリ議員、ハリーナ・ミハイリューク 議員(議員団共同代表)、ヤロスラフ・ジェレズニャク(議員団共同代表)、オレフ・セミンスキー議員

 

司会 出川展恒 日本記者クラブ企画委員(NHK)

通訳 佐藤雅子(サイマル・インターナショナル)


会見リポート

戦勝と復興へ日本に強い期待

遠藤 良介 (産経新聞社外信部次長兼論説委員)

 ロシアによる非道な侵略戦争に必ず勝利し、素晴らしい国を再建する。ウクライナ人のこんな強い気持ちが存分に伝わる会見だった。

 10月15日に来日したウクライナの国会議員4人が、滞在最終日の26日に記者会見した。2月のロシア全面侵攻後、ウクライナから議員団が訪日したのは初めてだった。

 「この戦争はいつまで続くか。どのように終わらせるかのイメージはあるか」。一つ目の質問に対し、ウクライナ・日本友好議員連盟のヤロスラフ・ジェレズニャク共同会長はこう答えた。

 「この戦争は戦場で終わる。兵士らは最善を尽くしており、ウクライナが勝利すると信じている。勝利の時期を正確には言えないが、この冬の全ての支援が勝利を近づける」

 日本では、交渉によって戦争を終結させることができる、早く交渉に移るべきだといった意見がしばしば聞かれる。むろん、全ての戦争は何らかの交渉によって終わる。

 しかし、こと今回のウクライナ侵略に関し、プーチン露大統領はまっとうな話ができる相手ではない。交渉するにしても、その行方を決めるのは戦場での現実にほかならない。議員らはこの認識に立って日本の支援継続を訴えていた。

 ロシアの攻撃で死傷した子どもは1300人以上、国外に避難したまま戻れずにいる子どもは60万人。10月にはミサイルと無人機による全土攻撃により、電力などエネルギー関連インフラの約4割が破壊された。

 支援と戦後の復興について、「アジアでの民主主義のリーダーである日本」(ハリーナ・ミハイリューク議連共同会長)への期待は大きい。ジェレズニャク氏は「日本が戦争や震災を乗り越えて復興したように、しっかりとウクライナを再建していく」と会見を締めくくった。


ゲスト / Guest

  • ハリーナ・ミハイリューク / Galyna MYKHAILIUK

    ウクライナ / Ukraine

    ウクライナ最高会議議員 / Member of Parliament of Ukraine

  • ヤロスラフ・ジェレズニャク / Yaroslav ZHELEZNYAK

    ウクライナ / Ukraine

    ウクライナ最高会議議員 / Member of Parliament of Ukraine

  • オリハ・コヴァリ / Olha KOVAL

    ウクライナ / Ukraine

    ウクライナ最高会議議員 / Member of Parliament of Ukraine

  • オレフ・セミンスキー / Oleh SEMINSKIY

    ウクライナ / Ukraine

    ウクライナ最高会議議員 / Member of Parliament of Ukraine

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