2019年11月29日 16:00 〜 17:00 10階ホール
「英語教育改革の行方」(3)下村博文・元文科相

会見メモ

政府は11月1日、2020年度大学入学共通テストでの英語の民間試験の導入延期を発表した。

導入を決めた当時の文科相だった下村博文議員が会見し、経緯を説明した。

司会 平井文夫 日本記者クラブ企画委員(フジテレビ)


会見リポート

「日本生き残り」に入試改革必要

小川 一 (毎日新聞グループホールディングス取締役デジタル担当)

 2020年度に導入が予定されていた英語民間試験は土壇場で先送りされ、記述試験をめぐる反発と混乱は今も続いている。文部科学大臣として新しい入試の制度設計に関わった下村博文氏にとって一連の指摘や報道は不本意なものが多いのだろう。会見は「誤解を解きたい」と丁寧な説明と釈明が続いた。

 冒頭、ノーベル賞受賞の利根川進博士が大臣室を訪ね、東大とシカゴ大を比較しながら日本の教育の現状を深く憂慮したエピソードが紹介された。シカゴ大はなぜノーベル賞学者を数多く輩出しているのか。シカゴ大は暗記中心の入試を採用せず、その学生がいかに世の中に貢献できるのかで判定する。一方の東大は、例えば医学部をめざす学生のうち、医師になろうという強い決意を持つ学生はほんの一部で「一番難しい学部」だから選んでいるにすぎない。入試を抜本的に変えないと、日本は世界から取り残される―と強く警鐘を鳴らしたという。

 下村氏は今回の入試改革は第四次産業革命、ソサエティ5・0の時代に日本が生き残るために必要と強調するとともに、そもそもの議論は民主党政権時代に始まったものであり、自身が独断先行したような印象を持たれているのは誤解だと訴えた。また、英語民間試験はすでに半分以上の大学で導入され、来年度は7割に増える見込みだとして、いきなり強行したのではないと説明した。記述式問題は、それぞれの大学が二次試験で実施すればいいという指摘は「その通り」としつつも、実際には6割以上の大学が自ら入試問題をつくる能力を持たず、センター試験をそのまま合否判定に使っている現状を紹介した。運営も民間業者はノウハウを蓄積しているとの見方を示した。入試は若い人の将来を左右する人生の大舞台。多くの人が自論を持つテーマだ。質疑応答でも参加者から熱い言葉がいくつも飛び出した。


ゲスト / Guest

  • 下村博文 / Hakubun Shimomura

    日本 / Japan

    衆議院議員 / Member,House of Representatives

研究テーマ:英語教育改革の行方

研究会回数:3

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