2019年01月15日 13:30 〜 15:00 10階ホール
「2019年経済見通し」①マクロ経済:門間一夫・みずほ総合研究所エグゼクティブエコノミスト

会見メモ

司会 竹田忠 日本記者クラブ企画委員(NHK)


会見リポート

「実感なし」でも着実に成長

高山一郎 (共同通信社論説委員)

 2019年の経済については国内では10月の消費税増税が、海外では「米中貿易戦争」が主なリスク要因として指摘され、そのインパクトの度合いが、どの程度なのかが焦点になっている。

 経済情勢がどうなるかは、業績や収入、税収にも直結するだけに、経営者、政策当局者はもちろん、一般的に大きな関心事だ。そうした意味で、毎年、この時期はエコノミストの腕の見せどころになっている。

 米中交渉の行方をネガティブに見たり、前回、消費税を引き上げた14年に発生した深刻な景気後退の再来を懸念したりして、悲観的なシナリオを打ち出す論者もいる。

 そんな中で、日銀で企画局長、理事を歴任し経済分析に定評のある門間氏は「年末から株価が不安定になっており、一定の調整はあり得るが、景気後退まではいかない」との見立てを明らかにした。多少、厳しくはなるが、深刻な状況に陥る心配はまずないとの分析だ。

 異例の高成長が続いた米国の息切れ、債務問題など構造的な欠陥があらわになってきた中国の成長鈍化などから、世界経済の減速傾向は鮮明になっている。門間氏はそれぞれの問題についてデータを示し、不確定要因はあるものの、大きなショックにはならないと指摘した。

 その一方、日本の潜在成長率は0・8%程度とした上で、1・9%だった17年について「べらぼうに良かった」と評価。今後についても、この潜在成長率に基づいて1%程度の成長が続くと見るのが妥当との考え方を示した。

 現在の景気拡大局面について、よく実感が伴わないと言われるが、潜在成長率に沿った成長をしていれば十分で、「これ以上高望みをしても仕方がない」と述べた。

 GDP600兆円、生産性革命―。いろんな標語が登場してきたが、そろそろ現実に向き合うべきなのだろう。


ゲスト / Guest

  • 門間一夫 / Kazuo Momma

    日本 / Japan

    みずほ総合研究所エグゼクティブエコノミスト / Executive Economist, Mizuho Research Institute Ltd.

研究テーマ:2019年経済見通し

研究会回数:1

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