2018年07月02日 11:30 〜 12:45 10階ホール
トゥドル・ウリアノブスキ・モルドバ外務・欧州統合相 会見

会見メモ

「モルドバ外相・欧州統合相の来日は10年振り」と切り出し、同国に対する日本政府の民主化支援や政府開発援助を通じた経済協力に謝意を述べた。

EU加盟が国是であり、市場経済、法治、人権やメディアの自由を尊重する「西欧型路線」を邁進している。

投資環境を整備し、魅力的な投資先として格付けも上がっており、日本からの一層の投資を呼びかけた。

 

会見後に、モルドバワインの試飲会が行われた。

モルドバワイン

 

司会 鶴原徹也 日本記者クラブ企画委員(読売新聞)

通訳 長井鞠子


会見リポート

外交政策の主眼はEU加盟

 旧ソ連構成国モルドバのトゥドル・ウリアノブスキ外務・欧州統合相は記者会見で「外交政策の主眼は欧州連合(EU)加盟」と明言した。民主主義強化や経済発展に向け、国内改革を進める決意を示した。

 モルドバはEUの東方パートナーシップ国で、2014年には自由貿易協定(FTA)を柱とする連合協定を締結した。ウリアノブスキ氏は、欧州との統合は「後戻りできない段階まで進んでいる」と語った。

 北大西洋条約機構(NATO)には中立主義の憲法上、正式加盟はできないとしながらも、首都キシニョフにNATOの連絡事務所を開設、サイバーセキュリティなどの分野で協力を強化していると述べた。

 モルドバ東部、ロシア系住民が多数を占める沿ドニエストル地域で90年代初頭の衝突以降続くロシア軍の駐留は「違法」と批判。ロシアとも正常な関係を目指すが「主権や領土は犠牲にしない」と明言した。

 6月22日にはモルドバなどが提出し、ロシア軍に「無条件かつ完全な撤退」を促す国連総会決議が採択された。一方、同地域の住民にもEUとの統合の恩恵が及ぶような制度を作り、地域間の信頼醸成を図るとした。

 ウクライナとは国境安定化で協力していると指摘。ロシアによるウクライナ南部クリミア半島の編入強行に言及し、ロシアの旧ソ連構成国に対する政策は、安全保障上の脅威だと懸念した。

 同国はEUと独立国家共同体(CIS)の間に位置し、東西に大市場を持つ強みがあると強調。日本企業の進出事例を挙げ「他の国の企業にも手本を示す好例」と歓迎した。

 名産のワインは、丘陵地帯に実るブドウに良く日が当たり、豊かな味と香りを生むと解説、「味わってもらうのが一番」と会見後に参加者に振る舞う「ワイン外交」も忘れなかった。


共同通信社外信部  八木 悠佑

ゲスト / Guest

  • トゥドル・ウリアノブスキ / Tudor Ulianovschi

    モルドバ / Moldova

    外務・欧州統合相 / Minister of Foreign Affairs and European Integration

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