2018年07月23日 14:00 〜 15:00 10階ホール
大久保好男・民放連会長 会見

会見メモ

 

司会 川村晃司 日本記者クラブ企画委員(テレビ朝日)

 

日本民間放送連盟


会見リポート

「放送の使命無視」、政府見直し案批判

 安倍首相周辺が水面下で検討していた放送法4条撤廃やハード・ソフト分離など「放送事業の大胆な見直し」案は、民放業界の猛反発で、政府の規制改革実施計画に盛り込まれることはなかった。大久保氏は会長就任前の3月、首相との会食で強く反対したと言われているが、その中身を問われると「オフレコなので」とはぐらかした。ただ、「産業政策の観点を優先するあまり、放送の社会的、公共的使命を無視している。民放のビジネスモデルが崩れてしまう」と改めて見直し案を批判した。

 改革派の狙いは「放送と通信の融合」の加速化だ。その流れがもはや止まらないことは民放側も分かっているが、「外部から言われるまでもなく、私たち自らが真剣に取り組むべき問題だ」。就任後の7月、「放送の価値向上・未来像に関する検討推進会議」を民放連内に正式発足させ、議論の主導権を握っていく姿勢を強調した。

 喫緊の課題は、NHKが来年度中の実施を目指すネット常時同時配信だ。総務省の有識者会議は同月、NHKのガバナンス改革などを条件に実施を容認した。民業圧迫を懸念する立場から「それ(条件)をNHKがどうクリアするか見守っていく」と牽制する一方で、「配信のコンテンツデリバリーネットワークで一緒にやることは可能かもしれない」と連携も示唆した。

 読売新聞政治部出身で「戦後民主主義を支えてきたのは新聞と放送だ」と自負する。「テレビ離れと新聞離れ、どちらがより深刻か?」との質問に「両方とも深刻かな」と苦笑したが、「放送事業者はコンテンツが第一という精神を忘れず、技術革新に積極的に対応し、海外展開にも力を入れる。こうした課題に取り組めば、間違いなく放送の未来は明るい」。力強いその言葉は、メディアを知悉する自信の表れか。放送人としての真価が問われる。


朝日新聞社放送メディア企画室主査  小林 豪

ゲスト / Guest

  • 大久保好男 / Yoshio Okubo

    日本 / Japan

    日本民間放送連盟(民放連)会長 / President, Japan Commercial Broadcasters Association

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