2018年05月29日 13:30 〜 14:45 9階会見場
グドゥロイグル・トール・トールダルソン アイスランド外相 会見

会見メモ

外相としてアジアの初の訪問国に日本を選んだと切り出した。

アイスランドの外交政策を、①自由貿易②北極開発③国防・安全保障の3点から詳しく説明した。

対日関係では、FTA締結、直行便開設、北極開発での協力など期待していると述べた。

 

司会 土生修一 日本記者クラブ事務局長

通訳 池田薫


会見リポート

オーロラと非軍事の国 日本とのつながり、さらに 

 北大西洋に浮かぶアイスランドへの旅行がひそかに人気らしい。氷河、オーロラ、間欠泉、巨大な滝、「地球の割れ目」、そして映画「スター・ウォーズ」のロケ地……。テレビや雑誌でアイスランドの特集を目にすることが以前より増えている印象がある。

 実際そうだった。トールダルソン外相によると、日本からの観光客は2001年には1500人だったが、昨年は3万人に増えたという。この流れを活かし「日本と経済や人的なつながりをもっと強めたい」というのが今回の来日の主眼なのだろう。会見では「FTA(自由貿易協定)を締結したい。中国とは既に結んでいる。日本ともできるだけ早く」「フィンランドやデンマークにならい、日本からの直行便を」「北極圏開発でさらに協力を進めたい」などと訴えた。

 アイスランドは軍隊を持たない国家だ。同時にNATO(北大西洋条約機構)の設立時からの加盟国でもある。この点にも質問が集まった。

 外相は「9世紀以来、国軍を持ったことがない」という。「人口は35万人。軍隊を持つだけの余裕はありません」。軍事面の協力が出来ないことは同盟国も理解している、紛争後の地域に爆弾処理や医療の専門家を送るなど非軍事面の協力が「今ほど活発な時はない」と話す。

 湾岸戦争の直後、日本の論壇では「国際貢献」が大きなテーマになった。当時「非軍事面の貢献でいくべきだ」という主張も一部にあったが、「そんなのは非現実的だ」「国際社会に受け入れられない」という声にかき消されていった。あれから約30年。現実に行い、国際社会に受け入れられている国があると、当時どれだけ予想できただろう。話を聞きながら、ふと思った。もちろん条件が違うので単純な比較は出来ないが。

 この春首都レイキャビクでは日本から贈られた50本の桜が咲いた、今年秋にはアイスランド交響楽団が来日し各地で公演する、アイスランド大学での外国語人気は英語に次いで日本語が2位。そんな、小さくてもほっこりする話題がちりばめられた会見だった。


朝日新聞社編集局夕刊企画班  刀祢館 正明

ゲスト / Guest

  • グドゥロイグル・トール・トールダルソン / Guðlaugur Þór Þórðarson

    アイスランド / Iceland

    外相 / Minister for Foreign Affairs

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