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被爆地ヒロシマの視点で”記憶の風化”と闘う(中国新聞社 下久保聖司)2013年3月

福島第一原発事故に、中国新聞は被爆地広島の視点で迫った。2度の原爆を体験した日本で、またしても繰り返された核被害。原発事故からの1年を連載「フクシマとヒロシマ」は報告した。

 

福島市に臨時支局を構えた。現地で起きている様々な事が、被爆者の苦難と重なる。放射線の健康被害におびえ、偏見や風評被害に苦しみ、政府が差し伸べる手の冷たさに憤る。連載では被爆者医療など、ヒロシマの「蓄積」をどう生かすか、提言を続けた。

 

懸念していたように、記憶の風化が進んでいる。「寄り添う」という言葉が、日本中にあふれていたのが、まるで嘘のようだ。

 

被爆地も、風化と闘っている。米国による原爆投下から、ことしで68年。反核平和の訴えに重みを持たせてきたのは、被爆証言だ。その被爆者も平均78歳を超えた。周囲や次の世代がしっかりと受け止め、語り継がねばならない。ヒロシマの記者もまた、伝え続ける使命を帯びている。

 

(報道部)

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