2026年07月06日 13:30 〜 14:30 10階ホール
稲田朋美・衆議院議員 会見

会見メモ

稲田朋美・衆院議員が、再審制度見直しをめぐる刑訴法改正案についての議論や法案のポイントなどについて話した。

 

司会 佐藤千矢子 日本記者クラブ企画委員(毎日新聞)


会見リポート

「一歩でも前進すべきでは」

北村 和巳 (毎日新聞社論説副委員長)

 「1㍉も私たちの言うこと聞かないじゃないですか」。4月、政府の刑事訴訟法改正案に対する自民党の事前審査で、報道陣が退出しようとした際に突然、声を張り上げた稲田朋美衆院議員。その言動が再審制度の見直しについて、社会の関心を高める一助となったことは確かだ。

 超党派議員連盟の一員として、再審開始決定に対する検察官の抗告を禁止する改正法案をまとめた。しかし、党の会合で議論された当初の政府案には、抗告を禁止する規定はない。不規則発言に及んだ時のことを「非常手段。なんで議連案を審議しないのかという不満が爆発した瞬間だった」と記者会見で振り返った。

 会見で何度も言及したのが、自身の選挙区で起きた福井中学生殺害事件だ。前川彰司さんの再審無罪が確定したが、検察側は無罪につながる証拠の存在を長らく秘していた。

 「刑事司法全体への信頼を揺るがしたと裁判所が指摘している。しかしながら反省も謝罪もない」。稲田さんは検察を厳しく批判した。検事が要職を務める法務省が法制審議会の議論を支え、そこでの結論が政府案のベースだ。「反省の上に成り立たないといけない法律なのに、検察の検察による検察のための法律としか言いようがない」と問題視した。

 自民の事前審査で政府案は3回修正され、検察官抗告の「原則禁止」が盛り込まれた。一方で十分な根拠があれば抗告できるため、実効性は相当に疑わしい。しかも審査での議論は抗告禁止に集中し、肝心の検察の証拠開示については範囲が限定されたまま、政府案が了承された。稲田さんは不十分さを認めつつ、現行刑訴法で再審に関する初の改正という意義を強調し「一歩でも前進すべきではないか」と述べた。

 改正刑訴法は多くの課題を積み残したまま成立した。今回の議論をリードした立場として、稲田さんには再改正に向け直ちに動いてほしい。


ゲスト / Guest

  • 稲田朋美 / Tomomi INADA

    衆議院議員 / Member of the House of Representatives

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