1998年04月29日 00:00 〜 00:00 10階ホール
ジャック・シラク フランス 大統領

会見メモ

・・・4月のゲストは7人。国賓として来日されたイタリアのスカルファロ大統領をはじめ、フランスのシラク大統領、中国の胡錦濤国家副主席など、海外の超VIPをお招きできましたし、斎藤十朗参院議長、町村信孝文相ら、国内の要人にもお出でいただきました。
特に、今回で44回目の訪日というシラク大統領は、『危機』という漢字を説明して日本経済についての質問に答えるなど、知日派ぶりを遺憾なく発揮しました。毎日新聞「余録」(5・1)と産経新聞「産経抄」(5・8)に紹介されました。お読みください。・・・
日本記者クラブ会報1998年5月号1ページから引用)

 

・・・冒頭に44回目の来日と紹介された。3年前に大統領に当選したときには確か訪日40回の親日家と紹介されていたから、それ以降でも4回目の訪問ということになる。今回はフランス文化を総合的に日本に紹介するための「日本におけるフランス年」開幕式出席のため。
相撲を愛し、日本文化に詳しい大統領がフランス商品の輸出促進につながるイベントのために来たのだから、日本に厳しいことを言うはずはない。それでも「日本滞在は楽しい。滞在が短すぎるのがいつも残念だ」というのは外交辞令でなく本音のようだ。
日本経済の先行きについては、回復すると信頼しているし、心配する必要はない、欧州諸国も不安を持っていないと日本政府を激励する言葉を並べたが、その後で日本通ぶりを披露した。
漢字では「危機」は危険と機会と書く。危険(リスク)は管理しなければならないが、機会(チャンス)はつかまえなければならない。深刻な顔をして悲観的に考えるより将来に向けて機会をとらえることを考えるべきだと説いたのだ。ほかのところでも「木を見て森を見ず」にあたる表現をさりげなく使ったり、日本文化についての素養はさすがに付け焼刃ではない。
日本やアジアの危機とは対照的に欧州が自信を深めていることも言葉のはしはしににじみ出ていた。統一通貨「ユーロ」のスタート確定で欧州はアジア経済危機の影響を免れたのだと説明し、欧州でどの政党が政権をとっても、コンセンサスがあるので欧州統合建設には支障がないと欧州の成熟ぶりを誇示した。
フランス大統領らしさを出したのは、米欧自由貿易協定構想を「やり方が横暴だ」と厳しく拒否したことと、文化の画一性は危険だと断言したことだ。名指しはしなかったが、「英語帝国主義」への反撃である。
立っての会見に出たのは初めてだったが、壇上に並んでいるいすに座るよりスマートに見える。ただし、この日は190センチを超す長身のシラク大統領が相手だっただけに、司会者がやりにくそうに見えた。・・・
日本記者クラブ会報1998年5月号5-6ページから引用。同ページに関連記事があります)

会見音声


ゲスト / Guest

  • ジャック・シラク / Jacques Chirac

    フランス / France

    大統領 / President

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